大津市民病院MRI画像集2

2000年6月10日作成

◆ 閉塞性動脈硬化症


  

 

 

造影剤投与後 3D-TOF MRA像

撮像時間は17秒。

左の外腸骨動脈に狭窄が見られる。

膀胱内の造影剤はタイミング計測の際に使用した少量の造影剤による。少量の造影剤(2ml程度)を使用しての尿路造影も最近行われている。

 

上矢状洞血栓症


  

 

 

MRA による静脈撮影
(MR venography)

MRアンギオグラフィのテクニックのうち 3D-phase contrast 法を使用している。FOV の尾側に presaturation pulse をかけて動脈血は消去している。

上矢状洞前半は描出されず、閉塞しているものと思われる。

この症例は 30歳代の女性。通常の MRI では左大脳半球に梗塞が多発していた。

 

 ◆ 卵巣出血


 

 

 

T2強調画像(FSE法)

左卵巣とその周囲にT2強調画像で水より低信号の液体が見られる。少し時間の経った血液は水より信号が低いことがある。

かなりの量の腹水も見られる。

 ◆ 舌癌


 

 

 

脂肪抑制T2強調画像

舌の左外側部分後半に舌癌が明瞭。同側の Rouviere リンパ節も対側に比べやや大きい。

脂肪抑制には SPIR 法を使用。Philips 製のスキャナは脂肪織を安定して強く抑制できるので、造影剤を使用しなくとも病変のコントラストを際だたせることが可能である。

右前方に見られる半円弧状の高信号は歯の充填物からのアーチファクトである。画像中の矢印は phase encoding 方向を示す。