ビタミンC

1997年1月11日


   最近、大量摂取に凝っています。一日あたり、1から4gです。その昔、アメリカのノーベル賞化学者ライナス=ポーリングが、ビタミンCの大量投与の効用を説いたことがありました。ガンも予防できる!と言って。彼がガン死してから一時は冷笑を浴びていましたが、世の中は懲りないもので次第にビタミンCを含むキャンディー・ガム・ジュースなどが氾濫してきました。しかもその含有量はエスカレート。昔は数十mgからせいぜい数百mgであったものが、今や1g以上はあたりまえです。

 ビタミンCは風邪に効く
 ビタミンCは癌を防ぐ
 ビタミンCで若返る!?

 オイオイ。本当のところはどうなのでしょう。大学で生化学を学んだ者なら知っていることですが、ビタミンCは生体内では最も重要な還元物質です。最強の体内還元物質の座はグルタチオンに譲るのですが。体内でときどき生じるスーパーオキサイドなどの超酸化物質の毒性を中和するためには還元物質が必要となります。超酸化物質はDNAを障害することで癌化にも深く関与してるので、ビタミンCが癌化を防ぐ可能性が高いことは本当らしいです。ただ問題なのはその効果の強さでしょう。「XXはXXに効く」と世間でよく言うが、量の問題はよくなおざりにされています。いくら効果があるといっても毎日10kgも摂らなくてはいけないものなら偏食で死んでしまいますよね。ところでビタミンCが風邪に効くかは筆者にはよくわかりませんが、この2年間は2日以上続く発熱はありません。
 もう一つビタミンCの効果として有名なものに、皮膚などの線維芽細胞を活性化させることがあります。創傷治癒が促進されるわけですが、ウルフガイなどのようにみるみる傷がふさがるわけではないです。残念、もしそうならサーベルを飲み込む大道芸人になれるのに。

 さて、筆者が実際に体験した効果であるが、目に見えるものではありません。そんなのメじゃない? そうそう目じゃない、鼻です!。うそじゃない、鼻でわかるんです。つまり、便臭が減るのです。屁も臭くないよ。
 この前偶然にウンチク本(ウンチくん本ではない)で読んだのですが、ビタミンCを主体とする減臭剤が売られていて結構な人気なそうな。胆汁の中の成分が腸内で酸化されてインドール化合物(スカトールとかね)になって悪臭、いわゆるウンコのにおいになるわけですが、その酸化過程をビタミンCが阻害してウンコやオナラが臭わなくなるってわけでしょうね。それを知らなかったうちは、ひどい下痢をしたときもニオイがほとんどなかったので、これはほんとうに病気(特に肝臓病)なんじゃないだろうかと思ったのでした。あ〜、びっくりした。
 トイレの消臭剤は体に有害な成分を含んでいるものもあるようですが、ビタミンCは無害どころかかえって体に良いのです。臭いにおいはもとから断たなきゃ。

 ところで筆者のお薦めはノーベルの VC-3000 と VC-3000のど飴、および明治製菓の「シュガーレスハイレモン」です。あちこちのコンビニで売ってます。いずれもたったの100円。これ一本でなんと 3000mg のビタミンCがとれます。とりすぎると尿路結石ができたりしますので一日1000mgで十分です。とすると一日消費税込みで35円の健康法。その辺の健康食品よりはるかに安いっでしょ。シュガーレスだから歯にもやさしいし。みなさんもいかがですか? こぞって入門すべし。 ハイレモンだけに「入れ、門」、なんちゃって。
 

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