T2強調画像矢状断像、T2強調画像横断像、T1強調画像矢状断像(または横断像)が基本である。
・T2強調画像矢状断像
最近は FSE 法が使用されている。低磁場の装置であれば FSE 法は画質が不良なので GE 法が有効なことが多い。
・T2強調画像横断像
最近は FSE 法が使用されている。低磁場の装置であれば GE 法が有効なことも多い。大切なのは椎間レベルを3枚撮ることである。椎間板中央を含む断面、その上で椎間孔の中央のレベル、椎間板よりやや下のレベルでよいが、スライス厚を小さくできない場合は椎間板と椎間孔レベルのみでもよい(特に頸椎・胸椎)。
・T1強調画像矢状断像
必ずしも必要でないが、椎体内信号変化を見るのに有効(転移、椎間板症による終板周囲の変化、血管腫など)。TR が短いために無理に FSE 法を選択する意味がないこともある。なぜなら従来の SE 法(conventionalSE)でもマルチスライスで撮像できるため時間的にあまり変わらないこともある(例:FSE 法の ETL と CSE 法でのスライス数が同じの場合)。画質も SE 法のほうが良好なことが多い(FSE 特有の blur がないため)。
・T1強調画像横断像
T2強調画像横断像があれば必ずしも必要ではない。ただし、椎間孔の評価がT2強調画像よりも容易であり、硬膜外腔の評価にも有用なことがある。骨棘と膨隆椎間板との鑑別、終糸の脂肪沈着などにも有用である。