小野リサ
DANS MON ILE(ダン モニール) (CCCD)
日本人は本当にボサノヴァが好きだけど、フランス人がこの洗練された音楽を愛する度合いも決してそれに負けていない。シャンソンをボサノヴァのリズムで歌ったり演奏したりするとなかなか素敵だし、フランス生まれのボサノヴァもたくさんある。フランス語とボサノヴァがあまりよく合うから、ちょっとにくたらしくなるほどだ。 小野リサが大部分をフランス語で歌ったこのアルバムには、シャンソン名曲、映画音楽、彼女自身のオリジナルなど12曲が収録されている。リズムはボサノヴァのほか、フォー・ビート、チャ・チャ、ボレロ、ワルツなどがおしゃれに使われている。 小野リサのいつも変わらぬリラックスした歌声に加えて、「ダン・モニール」にはフランス側からのゲストが付け加えた魅力もある。作詞で参加したピエール・バルー、デュエットのパートナーを務めたアンリ・サルバドール、アコーディオンのオブリガートをきかせたリシャール・ガリアーノ。ああ、なんというぜいたくだろう。(松本泰樹)