04.11.22(月)

 


     16万と4500ヒット! どうもありがとうございます。

    ◆読書
     
    「塚原卜伝 十二番勝負」(津本陽;講談社文庫)
     1985年に出た文庫本です。宮本武蔵とのエピソードで有名な
    剣聖塚原卜伝の武者修行などでの壮絶な決闘を描いています。剣道の有段者である津本氏のリアルな剣豪小説の一作ですから、手に汗握ります。ハマります。
     卜伝は剣の聖地とされる鹿島に生まれ、香取神道流の奥儀を17歳で極めて従者を連れて武者修行の旅に出ます。ときは北条早雲が現れて戦国時代が始まったころで、天下は千々に乱れておりました。罪もない旅人が流人に襲われて食われるとか悲惨な出来事は日常茶飯事。そのころの京都は剣術の諸流達人が集まっており、ト伝もそうした道中を切り抜け京都に向かい、そこでめでたく名をあげます。しかし、高名になれば命を狙いに諸流の達人が襲って来ます。背景世界も修羅のごとくですが、そんな時代に剣の道という窮極的な修羅の道を突き進んだト伝。まさに神人。超人的です。
     しかし、そんなト伝も若いときにはただの一人の青年であったということで、少し安心しました。波瀾万丈な人生というのはおもしろいものです。それが他人の人生である限りという条件はつきますが。


 

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