平家物語―これだけは読みたい日本の古典
(角川mini文庫―ミニ・クラシックス (183)) 「平家物語」(信濃善司幸長?;角川書店ミニ・クラシックス)読了。 「これだけは読みたい日本の古典」シリーズの1冊です(定価
420円)。俊寛僧都の見苦しさ、木曾義仲と今井兼平の主従の最期、安徳天皇入水の痛々しさ、よくわからない維盛の自殺、那須与一の無粋など、有名なシーンが次々と繰り広げられます(そりゃこれだけのダイジェスト版ですから、次から次へと出てくるのは当たり前)。しかし、壇の浦に沈んだ草薙の剣(天叢雲剣)は誰かサルベージしようとする人はいないのでしょうか。宮内庁が大金出して買い取ってくれるかも? 徒然草によれば作者と目される信濃善司幸長は、「愚管抄」を書いた慈円の庇護を受けて東国武士にインタビューを行い、琵琶法師の語りという形式に編み上げたということです。当時としては制作方法も画期的、流通様式も画期的というわけですね。しかも内容が面白い。ジュザブローの人形がなくてもスバラシイというわけです。
00.02.26(土)
角川書店
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