01.05.30(水)

 


    ◆読書

    がん専門医よ、真実を語れ (文春文庫)

    がん専門医よ、真実を語れ (文春文庫)
    近藤 誠

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     「がん専門医よ、真実を語れ」(近藤 誠;文春文庫)

     医学界の泣きどころを突く衝撃の書。

     「患者よ、癌とたたかうな」も読みましたが、ますます冴える「がんもどき理論」。誰か「早期発見早期治療」論をちゃんと弁護しないとえらいことになります。健診だけでなく、早期癌の手術ができなくなって、外科医の半数は失業しますから。しかし、なんでこんなあたりまえだと思っていたことが証明できていないのだろう。

     従来のレ線と喀痰診による肺癌健診は無効でしたが、最近はCTによる健診が模索されています。日本では山中湖クリニックによる PET(ポジトロン放出核種による断層画像) による癌検診が従来の健診の3倍近い発見率をしめしていますし、5mmくらいの微小癌がよく見付かりますが、これも「がんもどき理論」(あくまで仮説ですが)ではすでに手後れということになります。「がんもどき理論」もいいかげんな仮説に聞こえますが、かなり筋は通っているように思います。誰かすっきりかたをつけてくれないと夜も眠れません。


 


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