03.03.29（土）

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◆読書

　「闇の関ヶ原」（中津文彦；ＰＨＰ文庫）

　関ヶ原の戦いを堺商人の目から見た小説。主人公は今井宗久の息子の今井宗薫。洞察力が優れているとは決して言えない彼が、頭をしぼってしぼって天下の行方を推し量るところが身につまされます。もし予測がはずれたら一族没落、へたしたら撲滅されてしまいますからね。今で言うと小規模企業主（私も）か泡沫議員の心境でしょうね。

　関ヶ原の戦って一瞬で終わってつまらんと思っていましたが、そこに至るまでの裏の物語がいくつもあったことに今更ながら気がつきました。

　島津義弘が家康を裏切った理由がよくわからなかったのですが、この本では結構納得がいく筋立てになっています（創作なのでほんとのところはわかりませんが）。

　しかし、家康は偉いわ。大キライなことには変わりませんが、さすがに洞察力や度胸は超一品です。