03.10.07(火)

 


     11万と5500ヒット! どうもありがとうございます。

    ◆医療事故
     前立腺の内視鏡手術で死亡事故がありましたが、今では一般的になった腹腔鏡的胆嚢摘出術ですが、これも日本中の病院でいっせいに広まったためにたくさん死人が出ました。なにせ未経験者が我も我もとこの手技にむらがったものですから。一番多かったのは胆嚢管の短い症例で、胆嚢管を持ち上げてクリップをかけるときにいっしょに持ち上げた総胆管もクリップしてしまい、術後に総胆管閉塞をきたして黄疽が出てくるもの。早く開腹した人はまだよかったのですが、思いこみの強い主治医の場合は結構重症化したり亡くなったりしたようです。
     実際にはすべての術式に日本全国での統一したトレーニング体制を作るべきなのですが、それではヒマな医師しか新しい術式を習得できないことになります。トレーニング施設を決めて大がかりなシステムを全国的に作るのも至難の業ですね。上手な医師が全国行脚して手技や知識を忙しい臨床医に伝える伝道師方式が案外いいかもしれません。我々放射線科医の中では血管内治療を行うIVR医はこういう風土に合っており、すでに独立した人もいます。全国どこでも呼ばれれば病院に出かけていって治療する、そしてそこで手技を伝授するのです。流しの板前みたい? でもなんかかっこいいでしょ。



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