03.12.13(土)

 


     12万と2200ヒット! どうもありがとうございます。

    ◆遠隔画像診断のシステム
     現在私が仕事で使っているシステム(全部で5種類)のうちだれでも簡単に構築できるシステム紹介のコーナーです。次に紹介するのは、インターネットとパソコンで構築するシステムです。送る側の病院でDICOMネットワークがある場合はビューワーなどでパソコンと親和性の高いJPEGデータに変換などしておきます。それをVixなどのアルバムソフトで読み込んで並べ、カタログとなる htmlファイルを書き出します。このデータをFTPソフトで、契約しているインターネットサービスプロバイダーのホームページ、あるいはレンタルホームページに転送します。なるべくわかりにくいURLを設定することが望ましいです。このURLを診断医にメールで通知します。
     患者の情報はメールに書けばいいでしょう。ただしセキュリティーの面から、患者のプライベートデータは伏せておくことが望ましいです(あるいはFAXで流す)。診断医はこのメールを受け取って該当するURLをWEBブラウザで開き、そこにある画像を読んで、レポートを書きます。これもメールで返送すればいいのです(返信するだけですから簡単ですね)。
     メールは通常平文で送られますので、セキュリティーをかけましょう。PGPあるいはもっと簡単なフリーソフトでメールを暗号化できるものがありますので、これを利用しましょう。アングラでは種々の偽装ソフトが流行っていますが、これらの中でも使えるものがあるでしょう。
     URLは深いディレクトリ構造ををとるようにします。それらのディレクトリの中には内容のない index.html ファイルを置くようにすればセキュリティーがますます高まります。セキュリティー面で安全なディレクトリサービスを提供する会社もありますので、そちらを利用する方がいいかもしれません。
     JPEGファイルを使うデメリットとしては、ウィンドゥ/レベルは変えられないことがあげられます。胸部CTでは肺野条件、縦隔条件などはあらかじめ別々に送信者側が用意する必要があります。ウィンドゥ/レベルを変えられないという制限が付きますので、読影能はあまりあげられないというデメリットもあります。
     以上の方法は通常のインターネット回線や通常のプロバイダのサービス、フリーソフトなどを使用するので安価で利用できますが、施設側の放射線技師などの労働つまり手間などの人的リソースを消費します。とどのつまり欠点はめんどうくさいことです。最近は高解像度のデジタルカメラでシャウカステンにかかったフィルムをそのまま撮影して、JPEG化し、それをメールにつけて送るという、もっと簡単な方法もあります。理論的には500万画素でCTやMRIのピクセル情報は写し取れるはずです。
     これらはいろいろ問題はありますが、いつでも安価にやろうと思いさえすれば導入できるという敷居の低さが特長です。私ももう何年も前から利用して(利用されて?)います。



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