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◆読書
「日本の医者は「がん」を治せない」(平岩正樹;講談社+α文庫)
「出来の悪い医者ほどよくいばる」という医学界の常識(世間でも常識?)をすらりと書いてあります。自分に自信がないのでかえって威張り散らしてボロがでそうな質問をシャットアウトする(攻撃は最大の防御?)のでしょう。
「儲けにならない患者は診ない」という指摘も。医学部で経営を教えないことの弊害でしょう。高邁な思想と効率性とを両立させた誰が見ても納得できる経営をきちんと「医師の最良の経営学」として大学で教えていないので、金額だけを指標にした経営をすることになるわけです。
「素人は黙って医者に従うのが当たり前だと思っている」―確かにいますね。他人の命ですし、自分が自腹を切るわけでない(患者3割+血税7割)ので、気軽に治療方針を押しつける人。
こうした医師を反面教師として脱サラして外科医になった著者ですから、結構過激な内容です。読後感はよく言ってくれたということに尽きます。ご自身が癌にかかればかかりたい医師を6人挙げておられますが、私も癌にかかればこの著者に相談にいくと思います。
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