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◆読書
「成人病の真実」(近藤誠;文春文庫)の続き
次の第九、十章では例のがんもどき理論の話です。医学界ではもはや宗教論争になっているようですが、「がんもどき」と言わずに「長期非浸潤癌」とか名づけておけばこれほど風当たりが強いことはなかったでしょう。
私は近藤氏のいうことはかなりの確率であてはまるが、無視できない確率で「急速進行性浸潤がん」が存在すると思っています。で、それらを早期のうちに鑑別することは難しいと思います。病理医(この職業も宗派がいくつもあるようです)のいうこともすべて正しいとは限りませんし、結局のところ私にはわかりませんので、誰か答えがわかったらお教えいただきたいです。
先月も毎年胃透視での検診を受けられていた方が検診後半年で進行癌になって手術されていました。今までのフィルムを数人の医師で(情報なしで)見ても全然わかりませんでした。というか非常にきれいな粘膜だねと感心するほどのところにできていたのです。こうした例もあれば、徐々に大きくなって数年の経過観察のうちやっぱりガンになるものもありますし、全然大きくならないうちに患者さんが亡くなったり、他の病気を起こしてそれどころでなくなったりしたこともありました。
検診って役に立つのか。役に立つのなら1年ごとにやる根拠はあるのかとか、やっぱり悩んでしまいます。
結局検診も宝くじなんですね。 買わなきゃあたりません。買えば(ほとんどの場合)ソンします。
ソンだからやめとけというのが近藤氏の立場。当たることもあるので受けたらというのが日本の医師や技師の立場。
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