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◆読書
「成人病の真実」(近藤誠;文春文庫)の続き
第十一章では癌マーカーによる検診がいかにばからしいかについての話。 最近、個人のクリニックなどで血液中の癌マーカーを測って癌検診とするところが増えています。コンビニに自分で採取した血液を持っていくのもあります(コンビニ検診というと一般名称でなく登録商標になってしまい、特定の相手を誹謗中傷することになりまずいのです)。
これがいかにばからしいことであるか近藤氏は次のように明確に説明します。
癌マーカーの正常値というのは正常人の
95%が入るように設定されているので、10種の癌マーカーをやれば、正常の人がすべての癌マーカーが正常と診断される確率は
59.9%しかありません。つまり、正常人の4割が異常と判断されてしまうのです。つまり、癌でないものまで癌かもしれないというまちがった結果の出やすい非常にいいかげんな方法(しかも高価)なのです。こんないいかげんなものをやるのは当然儲かるからです。正常人を病人にしてしまえば医者は儲かるのは当たり前ですし、高額の検査を保険扱いにして(自己負担額が減るので「患者」の不満も減る)ばんばんやり放題。
見込み客の4割を顧客にできて、それを一般顧客でなくいきなり上得意客にできるのですから、こんなおいしい商売はありません。うーん、この商売うますぎる!
癌マーカーによる検診を考えた人ってほんとうに人非人、正確に言うと商売の神様(神は人に非ずって言うでしょう)ですね! コンビニでの自己検診を考えた人も恐るべし。
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