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◆読書
「恨み黒髪」(滝口康彦;講談社文庫)
佐賀在住の歴史小説家の滝口さんの文庫本です。1985年発行と古いです。この方の作品はほとんど九州の武将が主人公で、お家事情に押しつぶされていく武士や武家女性の悲哀を描いていることが多いです。立花宗茂ファンの私ですが、こういう本を読むと、この時代に生まれなくてよかったと思います。
今回は伊東家の話の連作で、世に名高い伊東入道ではなく、その子の代の話です。伊東入道の時代に九州を追い出され、流浪生活を余儀なくされたその子が秀吉にすがることで九州にまた城をいただいてからの悲喜こもごもの話を描いています。小さな大名家ならではの悲劇ですが、現代の下請け企業にも通じるところがあります。
伊東家の他に秋月家の話もあります。
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