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◆ある寓話
昔ニッポンという国があったそうな。忍者が支配していたという。そこに捲きビシ一族という名族がいた。捲きビシとは忍者の使う道具であり、彼らは真の忍者であった。その長は捲きビシ銀光と言い莫大な富を握っておった。彼には弟が2人いた。口の巧みな捲きビシ庄司と軍事担当の捲きビシ重厚であった。この3人が力を合わせて捲きビシ一族は硬い結束を誇っていたそうな。
主に裏の工作を担当する捲きビシ重厚の支配する一部門に自動車製造工場があったと。そこのつくる車は一般の車ではなく、彼ら一族すなわち忍者の使う車であった。これを忍車と言う。忍車であるから特殊な機能がたくさんあった。それらはときどきヤミ修理と呼ばれる手口で補強あるいは修正されていった。一例をあげると次のようなものである。
●火遁装置・・・エンジンから火を噴く。敵の目をくらます。ときどき運転手の目もくらましてしまう。
●自決装置・・・クラッチが切れなくなる。相手に体当たりするときに使う。
●カンガルーバンパー・・・ニッポンにはいないはずのカンガルーを殺傷するためのバンパー。ちなみにカンガルーは人間より大きい。
●タイヤ手裏剣・・・タイヤがはずれて飛んでいき、歩いている敵を倒す。
テクノロジーにおぼれた彼らはその優位性を見せびらかすために、一族以外の一般人に売る車にもこれらの機能を満載したところ、殺傷事件が頻発した。てめえらの使い方が悪いと開き直った捲きビシ自動車はやがて自滅の道をまっしぐらに進んだそうな。なんでも工場自体にも自決装置がついていたそうじゃ。