06.02.08(水) 


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      ◆NHKスペシャル「日本のがん医療を問うII」

       おとといのネタですが、最初の方に出てきた秋田県の患者さんが4件目の病院で手遅れの膵癌とわかったと言われてました。

       秋田と言えば放射線科の世界では昔から東北には真の意味での診断医がいないと言われていました。最近は違うようですが。

       4件目で手遅れの膵癌とわかったということは前医が見落としたかまともな検査をしなかったのでしょう。

       エコーでは膵が見えない人も多いので、腹痛があればCTくらいすぐ撮ってやればよかったのにと思います。

       ん。ひょっとしたら単純CTくらい撮っていた可能性はあります。

       東北に限らずもともと内科医や外科医が強くて画像診断もやっているところは単純CTで膵癌を見落とすことが多いと思います。主膵管の拡張があればバカでも疑いますが、そうでない場合も辺縁の奇異な突出がないか見ないと見落とします。頭側や尾側に突出するとCTではわかりにくいのですが、あると思ってよく見ることが必要です。

       単純CTでも上腸間膜動脈根部の神経叢浸潤はわかります。これも見落とされていることが多いです(優秀な画像診断医は別です)。

       造影CTでも早期の不染域があればバカでも膵癌を疑いますが、後期の遅延性濃染の中にも癌が混じっていることがあることがあることはあまり知られていません(優秀な画像診断医は別です)。

       膵癌は症状が出たときはすでに進行癌で手術できないことが多いですが、それでもなるべく早く見つけて抗癌剤でなるべく小さくしてやれば、結構予後は良くなると思います。最初の画像診断が大切ですね。



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