「楊家将(上)」(北方謙三;PHP文庫)
楊家将演義を題材にした小説。
原典とはだいぶ異なるようです。ほかに楊家将演義を扱った和書がないので、よくわかりませんが、どうもほぼ北方謙三のオリジナル小説になっているようです。
宋の名族楊家の頭領である楊業とその息子たちのスペクタクル大巨編ですね。
よく南船北馬といいますが、中国北の軍閥である楊家も騎馬兵を巧みに使い、北漢に将軍として仕えていました。ところが有能な軍人は朝廷の文官に疎まれるのが常で、イジメにイジメられてついに宋に降ります。おかげで北漢は滅びます。トップがバカだとこういうことになるので、同情はわきません。
宋でも同様の仕打ちに遭うわけですが、息子たちの成長もあって艱難辛苦を乗り越えていきます。
いやあ、わくわくしますね。