世の中なんでも専門専門って専門バカ化に走っているようです。
専門家になれば食えると思っているのでしょうが、間口を狭くすればするほどキャパがなくなりますので、食えなるのは明白です。
歴史学者などは、専門家になるために
「1740年代の×国OO地方における中産階級の
日記に出てくる民間伝承が■■の勃興によって
いかに変化したか」
とかいう論文(架空です)を書き、「1740年代の×国OO地方における中産階級の日記」専門家になる、なんてことをやっているようです。それでもすでに誰かやっている人がいたら、さらに深化して範囲を限定するわけです。
医学も似たようなものですが。
「専門」分野というのは、市中病院の勤務医になった途端、単なる逃げの口実になってしまいます。
「いえ、私は胸部が専門で、耳鼻科領域の画像診断は
専門外でして、よくわかりません」
私は放射線科勤務でしたが、放射線科という存在ですら、すでにかなりセマーく専門化しているのに、さらに細分化してどうするのでしょうか。
私は勤務していた市民病院で「専門はなんですか」と訊かれたときは、
「どこかに置いてきたようで、今は忘れてしまいました」
と答えてましたが。