「古代史 封印された謎を解く」(関裕二;PHP)
関裕二さんの古代史観は結構好きです。
この本は書き下ろしながら、500円のペーパーバックという特殊な体裁。
ですから250ページあまりなのに分厚いです。本棚に置くと存在感が半端ねぇ〜って感じです。
第1章は天皇について。
関さんは、強い天皇と弱い天皇に分けて、どうして強い天皇は強かったのか、とか私など考えもしない観点から天皇の本質をついていきます。
強い天皇の強さの源泉は祟りだそうですが、確かに古代では殺したら祟られそうな存在というのは不可侵の存在になるでしょうね。殺したら殺されっぱなしというのであれば、こんなに長く天皇制が保持されては来なかったでしょう。
今の日本人が天皇を敬愛しているのは祟りとは関係ないでしょうが。
しかし、天皇という存在は不思議です。おそらく天皇ご本人を含めて誰にも正しく理解できないような存在になっているのでしょうね。