出雲建国に関する物語を題材にした小説。高橋さんらしく、空飛ぶ円盤がふんだんに出現します。
主人公はシコオ。書いてないのですが、たぶん醜男でしょう。このことで、鬼つまり出雲神の一族であることがわかりました。
途中で仲間になるタカヒコはサルタヒコのような印象でしたが、タカヒメという相棒の女が出てきて、ともに最後まで正体がわかりませんでした。イザナミ、イザナギではないことは確かでしょうが。タカヒコがサルタヒコならタカヒメはアメノウズメでしょうが、この小説ではエロティックなところが微塵もないのですよ。
そして加わるナルミ。出雲四柱のカヤナルミでしょうか。カヤナルミは女神なんですが、この小説では男で、ちょっと影が薄いです。
最後の方にスセリ(姫)が出てきて、ようやく主人公の正体に気づきました。迂闊だったなあ。
こういうときにたよりになるはずの巻末解説はなぜか田中麗奈チャンですので、そういう情報は全くありません。ただの読後感想文でした。^^;