「死因不明社会」(海堂 尊;ブルーバックス)
解剖をすれば死因が不明ということがなくなる(全部ではないですが)。でも解剖は時間と手間とお金がかかる。お金は厚生省は出さない。ということで、著者はエーアイを勧めています。
エーアイと言っても、CTやMRI でご遺体の画像診断をするだけです。
客観的な情報が得られるので、それを臨床にフィードバックできて医療の発展に役立ちますし、正確な死因統計がとれて国民の公衆衛生に役立てられます。
日本には CT、MRI はたくさんあります。夜間を活用すれば現状の体制で、ほぼ全部のご遺体を調べることができるのです。
問題は誰がその所見をつけるのか、です。ひょっとしたら放射線科医は夜中も働け、ですかね。