◆ 遠隔画像診断の流通革命や〜
テラークの使用している遠隔画像診断システムは現在2種類ありますが、95%以上の症例はイーサイトヘルスケア社製を使用しています。
なんども言っておりますが、物理的な最大の特徴は端末に画像などのデータを転送しないことです。
プリフェッチが不要というだけではなく、オンラインで使用中、端末のディスクには画像データや患者リストはもちろん、一時ファイルでさえも存在しません。
必要な回線は通常のインターネット回線です。固定IPは不要です。FOMA などの遅い回線でもそれなりの速度が出ます。
DICOMビューワーやレポーティングシステムおよび仮名漢字変換システム(ATOK)はすべてサーバー上にあり、端末にはその画面の一部が表示されているのみです。これらの高価なソフトはインストールは不要です。
セキュリティはオンラインバンキングなどと同じく SSL で確保されています。SSL で接続された認証用サーバーで承認された後、専用クライアントでサーバーと接続されます。端末にインストールするのはこの専用クライアントのみです。この専用クライアントも認証後いつでも入手できます。
端末としては Windows のほかに Macintosh、Linux などが使えます。Linux の端末からでも、サーバー上で動作している
Windows
用 ATOK が使えるのはありがたいです。少し不思議な気がしますが、サーバーは
Citrix
ですので、違う
OS
が混在していても問題ないのはいまや当たり前なのでしょう。
以上が物理的な特徴ですが、これのもたらす影響を考えてみましょう。
遠隔画像診断会社がこのシステムを取り入れるメリットとしては、読影医に専用端末を貸与する必要がないので、読影医を増やすコストが下げられることです。つまり経費不要で何人でも読影医を確保することができます。
メンテナンスが不要なこともメリットに挙げられます。
遠隔画像診断会社にとってのデメリットとしては、顧客病院にこのシステムが入ってしまうと、顧客病院側が独自で読影医を無料で確保できるわけで、顧客の囲い込み効果は全くないことが挙げられます。むしろ、いいサービスを提供しないと簡単に乗り換えられてしまうわけで、囲い込み効果はマイナスというか、囲い込み粉砕効果バツグンというべきでしょう。
このデメリットは病院側にとってはメリットになります。このシステムを導入するだけで、知り合いの読影医にIDを発行するだけで即、遠隔画像診断が可能になってしまいます。要するに遠隔画像診断会社を通す必要がなくなるのです。これが私が遠隔画像診断の流通革命と呼ぶゆえんです。
また常勤医が夜間や休暇中、出張中に(つまりいつでもどこでも)読影をすることが可能になります。
いつでも、どこでも、だれでも
遠隔画像診断!