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◆ 中国人読影の話
以前、話題になった中国人読影をやっている遠隔画像診断会社があるということを話題にしておられるブログ「熊子の冬眠ライフ
in Berlin」を見つけました。 一般の方の意見が聞けて、勉強になりました。
そこのコメントにも書きましたが、この中国人読影には必要悪という側面があるのです。
院内に専門の読影医がいない医療施設が圧倒的に多い現状で、オーダーした医師は自分の専門の病気の画像所見しか知りませんから、見落としが多いのは事実です。
整形外科の先生がオーダーした腰椎のMRIに胃癌や肝臓癌、子宮癌、大腸癌などが写っていることはしばしばありますが、整形外科の医師にこれらを見つけろというのは酷です。
そういう見落としの問題を自覚して、遠隔画像診断で画像診断医に読影してもらおうとする病院は、非難どころかむしろ褒められるべきです。
でも、このご時世どこも赤字で余計なコストはかけられないので、日本人に頼まずにお安い中国人読影に流れるのはある意味しょうがないことですね。
実態はわかりませんが、放射線科以外の日本の医師が読影している現状よりは中国の放射線科医師の読影のほうがおそらくマシかもという意見も多いです。
日本の医療の問題ですから、日本人の読影医に頼むのがベストですが、放射線科医師数が
OECD に加入している先進国26ケ国中で最下位の日本では「したくてもできない」病院が多いのです。
中国人読影を依頼している病院の人が「ないよりマシ」と自覚された上で参考意見として利用しているのだと言われれば、非難する理由は私には思いつきません。
現状では中国人読影を依頼している病院より、放射線科医師の目をまったく通していない病院の方が圧倒的に多いので、そちらを非難すべきなのかもしれません。ですから、中国人読影を採用している病院はむしろ良心的なわけで、一概に非難することは正しくないと思われます。でも一般人の感覚では「この病院だいじょうぶかな」と写ってしまうのでしょうね。
テラークでは外国人はこれからも使わないと思います。資格の問題もありますが、日本人の細やかなサービス精神が理解できそうにないからであります。
あと、「和を乱す」からかな。日本人のくせにアメリカかぶれの医師にはずいぶん手を焼いたことがありますので。
じつは外国に留学中の日本人医師には遠隔画像診断をやってもらったことがあります。日本の免許をお持ちで、実力もあるかたでしたので。
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