2017/08/30(水)大腸菌の本来の意義

最近は O-157 を始め、病原性大腸菌がよく報道されますね。

我々が大学生のとき(40年近く前)に学んだ細菌学の教科書では、大腸菌には病原性があるとはほとんど認識されていませんでした。

うろ覚えですが、大腸菌の項目には、「本菌の臨床的意義は少ないが、研究用途には扱いやすくポピュラーによく使われている」と書いてあったと思います。

でも一番大きな意義は「衛生学的に糞便汚染の動かぬ証拠」だよと書いてありました。

「あの店で O-157 の患者が出た。俺は別の日に行ったけど大丈夫だった」と喜んでいる人がいますが、「あなたも糞便を食わされていた可能性があるのですよ」とつっこむ人があまりいませんよね。

まあ、最近は大腸菌ではないですが、同じく腸内細菌の「ヒト由来の乳酸菌」を謳う薬があり、私などは大丈夫かと思ってしまうのです。
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