2017/11/05(日)ざあます言葉

山の手言葉のうち、いわゆる「ざあます言葉」は元は地方出身の娼婦に教えた廓言葉が元になっています。

江戸時代の飢饉の多くは冷害によるもので、このため東北地方から多くの女性が売られて江戸に来ました。
売られなかったら餓死、売られたら生きながらの地獄を見たわけですね。

ざあます言葉は売られる途中に女衒に教えられたとか、映画で観た記憶があります。

なかにはたくましく生き抜いて娼婦から商人や上級武士の妾になったものもいたので、庶民が金持ちの女はああいう言葉を使っていると誤解して真似しだし、明治以降は上流階級の女性言葉として定着していったんですね。

「あなた、遊女上がりですか?」と一度訊いてみたいものですネ。

2017/11/04(土)スピードラーニング

スピードラーニングという「英会話の CD を聞き流すだけで英語がしゃべれるようになる」教材がありますが、ウソですね。

もしその理論が正しければ、何年も前から毎日韓国ドラマを観ているうちのカミサンは韓国語をペラペラしゃべれるはずですもんね。

しゃべろうという情熱、理解しようという集中力、実際の発語発声を練習しないとだめでしょう。

2017/11/03(金)原始宗教

原始宗教(アニミズム)というのは世界のどの地方にも存在したと言われます。

書き言葉のない時代からあったということは伝承で伝わってきたということ。

でもよく考えれば、それだけで長年伝わるとは考えにくく、神秘体験を感じた人がそれだけ多くいたということでしょう。

最近の世界宗教のように書き言葉すなわち大量の経典、文献などで理論武装されていると、それだけで信じてしまう人がいるでしょうが、原始宗教にはそのような強力な広報ツールがなかったのです。

それなのに世界のどこにも存在して長く続いているわけです。
こちらのほうがじつは本物の宗教(人間の心の動きによって生まれ人間の心の平安を得るもの)と呼べるのではないか、と私は思っているのです。

2017/11/01(水)日本の部品製造技術が他の国には真似出来ない理由

ある本に、このように書いてありました。
精巧な金属部品を作るには金型が必要
精巧な金型を作るには精巧な砂型が必要
精巧な砂型を作るには精巧な木型が必要
精巧な木型を作るには確かな木工技術が必要
日本は 1500年以上前から木工技術を磨いてきた国です。

日本の部品製造技術にはそれだけの土台があるのです。
他の国にはおいそれと真似できないわけです。

2017/10/31(火)人間の遺産、それは知的インフラ

本能だけで生きて、卵を産んで、死ぬ。
それだけで現世まで生き続けている種があります。細菌とか昆虫とか。

でもそれでは進化しません。
大きな建造物を作ったり、文化を生み出したりできないのです。

人間は本能だけでも生きられるのに、教育によって抽象的な思考を手に入れることにより、社会や科学を発展させ、その果実を言語によって他の人間に伝えることができるようになりました。

この知的インフラを生み出すために我々のご先祖は 10万年以上努力してきたのです。

我々も後世に伝える義務があるとは思いませんか?
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