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今日は水死体の話。いえ、「たいした話」じゃないです。 服をはぎとると服と皮膚との間からフナムシ(やその他の虫?)がいっぱい出てまいりました。文字どおり蜘蛛の子を散らすように走って逃げていきましたっけ。 その後仏さんの父親が確認したという話を聞きました。あれほど変わり果ててもさすがに自分の子ならわかるんだなと感心したものです。また聞きですが、父親の話では発見時点から西へ50kmほど離れた崖から身投げをしたということでした(そこに靴があった)。 いやぁ、水死体の検屍は難しいです。二度とやりたくないです。今なら北にあるあの国から流れてきたのじゃないか、とかそういうことも考えないといけないでしょうしね。 遣隋使や遣唐使の時代、日本から大陸に行く往路は目標が大きいので、よほど風が逆にでも吹いていない限り大陸のどこかに流れ着いたということです。しかし、帰路が問題で、大きな海流が日本の両側をかなりの速さで流れているために、川のどまんなかに突き出た石に葉っぱがひっかかることが少ないがごとく、かなり遠い海の果てまで流されたり吹き戻されたりすることが多かったようです。 さて水死体に限らず、検屍というのは医者の重要な業務の1つです。もちろん犯罪の可能性があるかどうかを判定する必要があるからですが、その可能性がない場合も死因を明らかにすることにより、疫学調査に役立てることができるからです。 上の街のような田舎では検屍する医者がいない(実際はいるのだが呼んでも来ない)場合は、屍体を救急車に乗せて救急病院に運んでくることが多いのです。生きている患者の座っているカーテン越しに、屍体についてみんなで討論しているのは考えてみるといささかブラックかつミステリアスな光景です。 そう言えば昔からある言葉遊びに「シンダイシャタノム」という電報をどう解釈するか、という問題がありますね。もちろん、「寝台車たのむ」と「死んだ、医者たのむ」の2通りです。 |
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