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一般の方のためのコーナーについて

 
一般の方のためのコーナー

◆画像診断とは

 昔の聴診打診のみの時代とはいざしらず、最近の医療ではレントゲン、エコー、CT、MRI、PET などの医療機器による大量の医療画像情報が発生します。画像診断とは文字どおりこれらの画像を見て診断を行うことです。
 画像診断では画像を見てどこが病的でどこが病的でないかを診断すること(存在診断)、どこにどれだけの病巣があって(量的判断)、どこに進展しているか(進展範囲の診断)、それが何の病気であるのか(質的診断)ということを診断します。
 存在診断だけなら、素人である患者さん、あるいは専門外の医師、看護士や技師などでもたまたまできてしまうことがありますが、それ以上の診断は普通の方にはできません。専門のよく訓練された医師によってなされた診断は診療にとって非常に大切なものです。



◆画像診断医とは

 画像診断医とは、主に画像診断に携わる医師をいいます
 一般の内科医、外科医などの臨床医は自分の関係する範囲の画像診断はできてあたりまえですが、自分の専門外の病気は診断できません。自分の知っている病気が画像上どのように見えるかは、ある程度日常臨床で経験していますし、自分の専門の領域の学術雑誌や書籍などでも勉強できますから、自分の関わる可能性のある病気、つまり自分の知っていなければいけない疾患の画像診断は当然できるはずです。診断もできずに、治療は開始できないからです。
 画像診断医とは、一般の臨床医のカバーしきれない範囲の疾患まで診断を行う、画像専門の医師です。多くは放射線科医かそのキャリアがあります。レントゲン検査、超音波検査、内視鏡検査などのほかに、CT検査、MR検査、RI検査、血管造影などの特殊な画像診断も行うこと多いです。



◆遠隔画像診断とは

 遠隔画像診断とは、画像の発生する場所(病院や医院、診療所などの医療施設)と、診断を行う場所とが遠く離れている場合にそこで行われる診断のことを指します。
 医療には保険診療と保険外診療がありますが、遠隔画像診断は病院間の診療行為にあたり、一般的には保険外診療にあたるものです。保険診療でも一部は診断料加算として認められています。ただし、この場合は離島などの専門医のいない環境における画像の読影などにほぼ限られてしまいます。こうした領域をカバーするのは当然です。一般の放射線科医の足りない施設などにも需要はありますが、それに対してはまず病院が人材確保などに努力すべきとされており、このようなところには資金源として貴重な国民の税金を使う保険診療では遠隔画像診断加算はつけられていません。
 現状としては遠隔画像診断のほとんどが保険外診療となっています。具体的にはセコムやドクターネットホスピタルなどの一般企業が遠隔画像診断サービスを行っています。画像診断医師を雇えない施設は、こうしたところと契約をして医療画像を高速回線を通して読影してもらっているのです。
 最近は遠隔画像診断に必要な高速回線が安価なインターネットを利用できるようになり、簡単に遠隔画像診断が行えるようになっています。インターネットでもセキュリティーはVPNなどを利用すれば十分な安全性が得られます。当LLP では通常のインターネット回線を使用しています。
 診断医側も安価に起業できるとのことで、個人もしくは数名のメンバーと会社や専用の組織をつくり、参入してきています。



◆画像診断医とは

 画像診断を専門にする医師のうち画像診断がその業務の大半を占めるものです。
 最近は CT、MRIなどの高速化が著しく、その発生する画像の読影が非常な量を占めていますが、その割合は年々ますます激増しています。20年前のCTに比べて、現在のCTは計算スピードだけでも数千倍。検査時間の短縮、一患者あたりに発生する画像の枚数の増加は著しく、画像診断医のそのほかの業務を圧迫しています。画像診断医の数はそれほどの増加を示さず、画像診断医の不足している施設あるいは全くいない施設は全体の8割とも言われています。
 数の限られた画像診断医師を確保できない施設は CT や MRI などを十分活用することできません。なぜなら、依頼する各科の医師は自分の診断できる病気に対してしか検査を依頼しないからです。医師は自分の診断できない病気に対しては必要とわかっていても、もとから検査をしようとはしません。自分の診断できない病気が画像の中に写っていても、診断できず見落としとなるからです。重大な病気を見落とした場合、患者の生命予後に関わってきます。自分の診断できない病気に対してこのような検査をすることは訴訟の原因を作りますし、検査の結果は訴訟時の証拠になるのです。
 ですから画像診断医師のいない施設では検査機器の有効利用ができませんし、検査の結果を有効に利用できない結果、診療の質に対しても過大な影響を及ぼす懸念があります。
 はしごをせっせと上ることが上手な人でも、最初に間違ったところにはしごをかけたのでは思ったところに登れません。努力は人一倍したのに結果は大失敗ということになります。
 正しい診断に基づく治療が真に良質の診療といえるのです。



◆画像診断医のいる施設の見分け方

 ほとんどが放射線科医からなる画像診断医ですが、ほとんどは大きな病院に勤務しています。CT、MRI のないような病院に勤務している医師はごく少数です。病院でも画像診断医のいない施設もありますので、放射線科があるかどうか調べてください。放射線科があったとしても、放射線科医のいない病院(=放射線技師のみの病院)、放射線治療医しかいない病院(放射線科の外来があるところは放射線治療医の外来であることが多いです)もありますので、最も確実な方法は看護士さんにでも訊くことでしょう。
 

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