おバカな考え方
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「黒か白かはっきりしろ」、という人がよくいますが、世の中は黒でも白でもないことの方が多いのではないでしょうか。
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適正域 とか 正常範囲内 とかいう言葉があるとおり、数量で測れることがらの状態は
「不足」、「適正域」、「過剰」
の3つに大まかに分けられるのが普通です。
それらの境界を正確に決めることは普通できないのですが、便宜的に「正常下限(必要最低量)」、「正常上限(十分量)」を決めています。
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ここで考えるおバカな考え方というのは、この不足と適正域との境界である「正常下限」イコール「必要最低限の値」を 「十分な目標値」と思い込むことです。
「この値をいかなるときも下回ってはいけない」という値なのに、「これを超えたら過剰である」値と思い込むことです。
この値を超えてようやく「異常」が「正常範囲内」しかも「正常下限(ギリギリの低空飛行)」になるだけなのに、まるで「過剰という異常」になるように思っているのです。
「十分量」とは本来「正常範囲内」と「過剰」との境界を決める値のことです。
「必要量」を「十分量」とごっちゃにしてしまうと、「不足」と「過剰」の2つしかなくなり、「正常」がなくなってしまう・・・
世の中はいつも異常かもしれないが、それが普通
というバカな考え方に陥ります。
そして日本人は奥ゆかしいので、不足の状態を過剰と比べて、「こちらが望ましい」と判断するのです。他の民族ではふつうは逆ですが・・・
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例として、医師の過剰論があります。
この「必要最低限」な医師数を超える前から、マスゴミはこの値を超えたら医師過剰と狂ったように叫びまわり、結局今まで医師の数が最低必要数に達することはありませんでした。
医師の都市部への偏在を解消できたとしても絶対数として不足しているのです。
これは厚生省がそう誤解させたというのが真相でしょうが、バカな考え方をするマスゴミが世間をさらに誤解させたのは事実ですね。
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もう一つの例として、栄養素の一日の必要量があります。
ビタミンC は一日 100mgほどが必要と厚生省が”推定”しています。
これはたとえ一日でも下回ってはいけない値のはずですが、これを超えたら過剰で全部ムダになると思っている人がいます。
これ以下では病気になるかもしれないよという最低限の値なんですが。
しかも、病気になったり怪我をすればビタミンCの必要量は増大します。
逆にビタミンCを摂り過ぎて病気になることはほとんどありません(尿路結石はできるかもしれませんが)。
必要摂取量は金銭に置き換えると、生きていくのに最低限必要な金額の支給を受けられるかどうかという切実な額にあたります。一度下回ると貧困スパイラルに陥ると死に至る可能性のある最低限度の金額なんです。
逆に大金持ちは滅多なことでは貧困スパイラルに陥りません。なぜなら正常範囲内の上のほうにいるからです。
だから、正常範囲内の上半分を目指しましょうよ。
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要するに、必要量というのは十分量ではなく、これを下回ると「不足という異常」。
たとえ超えても 「普通イコール正常」 なんです。
みなさんは取り違えないようにしましょうね。
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