「モノいう株主」の株式市場原論 (中公新書ラクレ 816) 新書 / 丸木強
公開日:
:
最終更新日:2024/07/19
読書
村上ファンドの副社長だった丸木強(まるき つよし)くんの著書。
私は彼とは高校時代にバレーボール部でコンビを組んでいた間柄。
現在は ストラテジック キャピタル という会社を作っているそうな。
*
彼が今やっているアクティブファンドは いわゆるアクティヴィストの立場を取るファンドで、株主視点から経営が思わしくない企業を見つけ、大口の株主になり、その会社に経営改善要求を突きつけて、株価が改善されたら取得した株を売って利益を上げるというもの。
「株主視点から経営が思わしくない企業」というのは、株主の利益にあまり執着しない企業ということで、赤字企業ということではありません。
村上ファンドと同じですね。
ようは その会社の持っている、余剰現金、活用されていない不動産資産、株の持ち合いのために保有している他社株などの「死に金」を有効活用して、株価を上げたり(自社株買い、先行投資など)、株主の配当を増やしたりするように働きかけるものです。
しかし、無理なリストラや子会社の上場などは要求しないとのこと。
黒字経営だからと言って、内部留保がバンバン積み上がり、社長のボーナスなどは増えるのに、一般の労働者の賃金は上がらないし、配当も増やさない、株価にも頓着しない・・・こういう経営をとる日本の企業は多いのです。
それが「黒字経営だからいい会社とは限らない」の真意だそうです。
やりたければ上場廃止して自己資金でやりなさいという話です。
言われてみればナットクです。
###
関連記事
-
-
風の又三郎―雪渡り・十力の金剛石 (ますむら・ひろし賢治シリーズ)
風の又三郎―雪渡り・十力の金剛石 (ますむら・ひろし賢治シリーズ) ますむら ひろ
-
-
なぜ日本人は、最悪の事態を想定できないのか 新・言霊論 (祥伝社新書) / 井沢元彦
なぜ日本人は、最悪の事態を想定できないのか 新・言霊論 (祥伝社新書) 井沢元彦
-
-
歴史の世界から (中公文庫) / 司馬遼太郎
歴史の世界から (中公文庫) 司馬 遼太郎 中央公論社 1994-05-01
-
-
逆説の日本史16 江戸名君編 / 井沢 元彦
逆説の日本史16 江戸名君編 (小学館文庫) 井沢 元彦 小学館 2013-0
-
-
魔鏡の女王 / 井沢元彦
魔鏡の女王 (ジョイ・ノベルス) 井沢 元彦 実業之日本社 1999-09 売
-
-
今宵、バーで謎解きを (カッパ・ノベルス) / 鯨統 一郎
今宵、バーで謎解きを (カッパ・ノベルス) 鯨統 一郎 光文社 2010-0
-
-
The万年筆 / 梅田晴夫
★★★☆☆(The筆年万と違うで) 1974年発売。現在絶版中で入手困難です。 私は
-
-
宇宙の新常識100 / 荒舩良孝
★★★☆☆ ブルーバックスではなく、サイエンス・アイ新書です。 著者は理系のライター
-
-
手帳を作れば、人生が変わる! / 下川浩二
★★★☆☆ 手帳を開発し、それを伝道している下山さんの著書。 独自な「楽しい手帳の使
-
-
読書は1冊のノートにまとめなさい / 奥野宣之
「読書は1冊のノートにまとめなさい」を読了。 読書は1冊のノートにまとめなさい







