ガス室

2011.03.04(金)

 

 医療に限らず、日本の未来、いや近未来は暗いですね。

 あえて医療に限って言えば、政府は医療費を下げたい、でも国民に非情となじられるのはいや、ということで中途半端な健康保険制度を続けようとするでしょう。

 そうすると、患者は増える、医療は進歩する、製薬会社は単価の高い薬にシフトする、でも医療費は絶対増やさない、ということになると、結局のところ病院の収入を減らすことしかなくなりますね。

 いずれにしろ、我々医療従事者の収入はどんどん削られるわけで、収入低下がいやなら労働がどんどん過重になっていく(「3人分働け!」)だけでしょう。

 特に、放射線科医は読影すべきコマ数がムーアの法則以上に激増していっているわけで、他の科の医師より一足も二足も先に逝って、いや行っているわけです。

 私たちテラークの人間はそういう状況から抜け出してきたわけですが、かつての同僚たち(常勤医)を見捨てたわけではありません。

 みんなでいっしょにガス室に入っていたら、仲間を助けようと思っても助かりません。

 先にガス室を出たうえで、なんとか室内にガスが流されるのを止めようとするほうが、助かる可能性がより高いと思ったからです。

 メロスが走らなかったら、2人とも助からなかったでしょ。

 それに、ガスを流すスイッチはたいがい部屋の外にあるわけです。中にいる人たちは壁があるのと、視野が狭くなっているのとで、まず絶対に見えないです。見えても誰かが押すのを止められません。

 私には医学会も室内でのんびりくつろいでいるように見えてしょうがないのですが、ねえ。

 

 

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