*

壊れた地球儀の直し方 (扶桑社新書) / 青山 繁晴

公開日: : 読書

壊れた地球儀の直し方 (扶桑社新書) 壊れた地球儀の直し方 (扶桑社新書)
青山 繁晴
扶桑社 2016-06-02
売り上げランキング : 11
Amazonで詳しく見る by G-Tools

★★★★☆(おもしろす)

青山さんのラジオで予告されていたので、本屋で見かけて即購入。

2004年に発行された『日本国民が決断する日』を改題し、書き加えた本。496ページ。

アメリカをはじめ、世界が壊れていく過程が進行中であり、それを新しい形に作りなおすには日本人が目覚めて世界を率先して直さなくてはいけない時代に突入しているというのが主旨。

第一部は著者のイラク現地取材(2004年)を題材に当時のイラク情勢を描いています。アメリカの意図、イスラエルから学んだという対テロ戦の悲惨さなどが如実に描かれています。

第二部はアメリカの世界戦略の転向とアジアの将来について。アメリカは傀儡政権を使った間接統治から直接統治にしようと考えるようになりました。そう考えた資本家がブッシュを担ぎ上げ、起こしたのがイラク戦争だったということ。要するに日本の占領が思いの外うまくいったので、イスラムでもそうやればいいのだと思い石油利権欲しさにサダム・フセインを倒したが、サダムの抑えていたイスラム原理主義者たちが立ち上がりテロ攻撃でアメリカに歯向かってくることになり、どんどん対策を誤って深みにはまっていきアラブ全体を敵に回すことになったそうな。

第三部では起こりうる米朝戦争のシミュレーションを中心に北朝鮮政府の思惑を検証。北朝鮮は国際条約を守ったことはないので、話し合いはムダだということはアメリカは認識しています。小型核兵器で独裁者とミサイル基地を狙う方針に変えているが、小型核兵器の地中貫通性能が足らず足踏みをしている段階。北朝鮮戦の問題はトップを倒しても兵士の洗脳はやすやすととけないため、アメリカや日本へのテロ攻撃が始まる可能性を危惧されています。

第四部では、真実の日米関係の姿が描かれています。イージス艦こんごう に乗り込むと中央司令室は自衛隊でなくアメリカ軍に直結しているということで、自衛隊はアメリカ軍の一部にしかすぎないというのが現状。これからアメリカが崩壊していくのであれば自衛隊を国軍として自立独立させないと日本の防衛はがらんどうになってしまうというわけです。

第五部は日本の現代政治の果たしてきたことを検証する新たに書かれた章。歴代総理が「天命」を果たして去っていくその姿を書いています。細川元総理は冷泉天皇の血を引いているためか、クリントンが対談であがってガクブルしていた江沢民と会ってもまったく平静であったのでちょっとびっくりした(江沢民も)と書いてあったのが面白いです。

著者は書かれていませんが、日本の大名家で商人から借りた借金を最も多く踏み倒した厚顔無恥な細川家の血も当然色濃く反映しているのでしょうが。

まあ、ともかく知的興奮が味わえるきわめつきの一冊。

###

関連記事

読むクラシック―音楽と私の風景 / 佐伯 一麦

読むクラシック―音楽と私の風景 (集英社新書) 佐伯 一麦 集英社 2001

記事を読む

緑の猫 手塚治虫名作集 (19) / 手塚治虫

緑の猫 手塚治虫名作集 (19) (手塚治虫名作集) (集英社文庫) 手塚

記事を読む

生成AI投資の教科書 / ジョン・シュウギョウ

★★★★☆ 生成AI を投資(主に株式)のアドバイザーとして活用するための方法を、

記事を読む

100万人が笑った! 「世界のジョーク集」傑作選 / 早坂 隆

100万人が笑った! 「世界のジョーク集」傑作選 (中公新書ラクレ) 早坂 隆

記事を読む

スマホ脳 / アンデシュ・ハンセン

★★★☆☆ 有名な本なのであまり書くことがありませんが、 「わたしたちは1日平均

記事を読む

知的幸福の技術―自由な人生のための40の物語 / 橘 玲 (4)

★★★☆☆ 昨日の記事「知的幸福の技術―自由な人生のための40の物語 / 橘 玲 (3)」

記事を読む

変見自在 サダム・フセインは偉かった (新潮文庫) / 高山正之

変見自在 サダム・フセインは偉かった (新潮文庫) posted with a

記事を読む

宇宙の新常識100 / 荒舩良孝

★★★☆☆ ブルーバックスではなく、サイエンス・アイ新書です。 著者は理系のライター

記事を読む

こんな「名盤」は、いらない!

こんな「名盤」は、いらない! (クラシック恐怖の審判) 許 光俊 by

記事を読む

歴史を変えた野望の戦国史 / 寺林 峻

歴史を変えた野望の戦国史―国盗りに賭けた勇将たちの決断 (にちぶん文庫) 寺林

記事を読む

Message

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

配当ローテーション戦略

配当ローテーション戦略とはなにか? その名もずばり「iFreeETF

GS日本株・プラス(米ドルコース)について

「GS日本株・プラス(米ドルコース)」という投信はまだ買っていませんが

GS日本株・プラス(通貨分散コース)の最初の配当

超高配当(現時点では)で有名な「GS日本株・プラス(通貨分散コース)」

久々の linux体験

Distrowatch.com を久々に見てみると、過去6ヶ月の注目度

2026-3-9 日経平均も下げ

イラン戦争のおかげで全世界株安のようです。 ハメネイ氏の次男をイラン

→もっと見る

  • 2026年3月
     1
    2345678
    9101112131415
    16171819202122
    23242526272829
    3031  
  • アクセスカウンター
PAGE TOP ↑