もっと言ってはいけない / 橘 玲
公開日:
:
読書
★★★★☆
橘玲(たちばなあきら)の今年1月に出た新刊で『言ってはいけない』の続編です。
ここで「言ってはいけない」ことというのは、現在では過剰なポリティカル・コレクトネスのために「差別主義者」とレッテルを張られるおそれのあることをさします。
最近は科学的に正しいとわかっていることさえ、発言することはタブーとされていることが多いです。
そういう事例が今回も満載。例えば、
- 日本人の3分の1が日本語が読めない!? (しかし、ほかの国はもっとひどい)
- 知能の高い人が低い人から搾取する社会
- 高年収をもたらす性格がある
- 「ゲイ遺伝子」にも存在する意味がある
- 日本のリベラルは睾丸が小さい?
- 言語が乏しいと保守化する
- 海外で成功した日本人の知られざる秘密(鶏口となるも牛後となるなかれ)
- 「日本が華僑に侵されなかった」真相
などなど。
今回はその中でネオテニー(幼形成熟)について取り上げてみます。
ネオテニー(幼形成熟)は有性動物において、性的に完全に成熟した個体でありながら非生殖器官に幼生や幼体の性質が残る現象のことです。
ウーパールーパー(アホロートル)が有名ですね。
ヒトは類人猿のネオテニー版だという説があるのです。
チンパンジーの子供は体毛が薄いですね。ヒトは成人になっても体毛が薄い(類人猿に比べ)ので、こういう説が唱えられたのです。
著者はさらに「日本人はヒトの中でもネオテニーが最も高度なのではないか」という意見を述べています。
日本人は年齢より若く見られるのはそのためとか。
大人になってもアニメを見たり、ピンクの服を着たり、「かわいい」ものが大好きだったりしますしね。
脳にも幼児の性質が残っているというわけでちゅ。
関連記事
###
関連記事
-
-
サイボーグ009 (1) / 石ノ森 章太郎
サイボーグ009 (1) (秋田文庫) 石ノ森 章太郎 秋田書店 1994-
-
-
街角のタバコ屋はなぜ営業を続けられるのか? / 神樹 兵輔
街角のタバコ屋はなぜ営業を続けられるのか?―日常生活に密着した経済のしくみとカラ
-
-
街道をゆく (15) 北海道の諸道 / 司馬遼太郎
街道をゆく (15) (朝日文芸文庫 (し1-16)) 司馬 遼太郎 朝日新聞社
-
-
FXストレスフリートレード術 / ついてる仙人
★★★★☆ ついてる仙人の本は以前にも読みましたが、これは非常にいい本です。 F
-
-
盡忠報国 岳飛伝・大水滸読本 (集英社文庫) / 北方 謙三
盡忠報国 岳飛伝・大水滸読本 (集英社文庫) 北方 謙三 集英社 2018-08
-
-
清潔はビョーキだ / 藤田 紘一郎
清潔はビョーキだ (朝日文庫) 藤田 紘一郎 朝日新聞社 2001-01 売り
-
-
ドグラ・マグラ / 夢野久作
ドグラ・マグラ (まんがで読破) 夢野 久作 バラエティ・アートワークス
-
-
経済で読み解く日本史3 江戸時代 / 上念司 (2)
経済で読み解く日本史3 江戸時代 posted with amazlet at
-
-
大人のための新オーディオ鑑賞術 : デジタルとアナログを両立させた新発想 (ブルーバックス) / たくきよしみつ(2)
大人のための新オーディオ鑑賞術 : デジタルとアナログを両立させた新発想 (ブルーバ
-
-
大摩のガロ (小学館文庫―忍法秘話) / 白土 三平
大摩のガロ (小学館文庫―忍法秘話) 白土 三平 小学館 1996-05
- PREV
- 美しき夕暮れ / 川畠成道
- NEXT
- もっと言ってはいけない / 橘 玲 (2)