日本史の謎は地政学で解ける / 兵頭二十八(2)
公開日:
:
最終更新日:2020/07/03
読書
★★★☆☆
「日本史の謎は地政学で解ける / 兵頭二十八」の続き。
*
征韓論のほんとうの目的は、ロシアに朝鮮半島と樺太からの同時攻略をさせないために、朝鮮半島に日本陸軍を常駐させておくというもの。
ロシアに樺太ルートからの北海道侵寇をさせないためなんですね。北海道防御のためのリソースが大きすぎるのです。
*
鎌倉時代の頼朝の御家人の中でちゃんと頼朝に報告書を書けたのは梶原景時くらいであったとか(大江広元は戦に出ない)。
だから景時は頼朝が死んだあと周囲から恨まれて誅滅されたとか。
のちの石田三成とダブりますね。
北条泰時が承久の乱で京に攻め上って宇治や瀬田(勢多)まで来ると、宮廷から勅使が来たが、泰時は勅書が読めず、家来の中から読めるものを探すのに苦労したとか。
まあ、当時は義務教育がなかったですし、武士なんてしょせんは地方のボ●リョ●団ですからね。
鎌倉幕府も一応は成文法があったちゃんとした組織のように我々は習っていますが、本質は字の読めないおっさんたちが利害関係、力関係むき出しで集まって争っていたただの烏合の衆であったということのようです。呂蒙のような人は少なかった・・・
平泉が文化都市としてのちまでもっと栄えていたら変わった(地方の武士が理念上もしっかりした独立王国を作るとか)かもしれませんが。
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この本、もっと面白いことがたくさん書いてあって目からウロコがたくさん落ちた(が拾った)のでした。
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