戦国城塞傳 / 津本陽
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読書
★★★☆☆
12の日本の城と城主についての話。
小説ではなく、エッセイです。
安土城(織田信長)、上田城(真田昌幸親子)、小田原城(後北条氏)、高天神城(武田氏)、一乗谷館(朝倉氏)、肥前名護屋城(秀吉)、忍城(成田氏長)、信貴山城(松永久秀)、春日山城(上杉謙信)、和歌山城(浅野家、徳川家)、金沢城(前田家)、小谷城(浅井長政)の 12の名城にまつわる歴史絵巻が展開されます。
小説と映画で有名な「のぼうの城」は忍城が石田三成率いる豊臣軍との戦いを描いていますが、実際は城主の成田氏長は主君のいる小田原城にこもっており、忍城は城代と氏長の妻(太田道灌の玄孫)が守りきったのでした。
浅野時代の和歌山城では上田宗箇の話が面白かった。丹羽家の家臣であったが、秀吉に見初められ、秀吉の妻ねねの従姉妹を娶った豪傑。関ヶ原後の丹羽家の没落とともに零落していたが、和歌山城に入った浅野幸長(妻はねねの妹)に請われて家臣となり、大坂の陣で塙団右衛門を討ち取ったり、広島に移封後は名園を作庭したりと幅広い活躍をしたそうな。
城自体の話としては、肥前名護屋城と信貴山城に惹かれました。
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