増補 決定版 日本史 / 渡部昇一(3)
公開日:
:
最終更新日:2022/12/16
読書
「増補 決定版 日本史 / 渡部昇一(2)」の続きです。
源平合戦のところで、平家が都落ちするときに
- 後白河法皇を連れて行かなかったこと
- 女子供を伴ったこと
の2点が平家の勝ち目をなくした原因だと指摘してあります。鋭いですね。
1は誰でも思いつきますが、2は目にウロコ。
確かに女どもを連れているといかにも敗軍の撤退中という感じがして、日和見している武士が合力しようとは思いませんでしょうね。
劉備が劉表のもとを離れるときに住民10万人が着いてきたために行軍が遅くなって、曹操軍に追いつかれたという故事を思い出します。
武田勝頼の最期のほうが例としては適切でしょうか。
平氏も女子供は別働隊にまかせて本隊とは別行動をさせるべきではなかったのかな。
*
あと、頼朝が義経追討の名目で守護地頭を置いたことの意味を再認識しました。
これだけで全御家人の任命権を手に入れることができる、つまり武士の頂点に立てたわけです。
しかも義経と実際の戦をする前から日本を(平和的に)統一することができたわけです。
戦争をしないで武士をまとめあげ日本を統一してしまったわけです。
後の世の戦国大名たちの苦労が申し訳ないような簡単さです。
朝廷をうまく操ることがもっとも重要なのだと頼朝は認識していたわけですね(どうせ大江広元の入れ知恵でしょうが)。
*
源氏も平氏も元をたどれば天皇家。つまり源平合戦も「一族同士の殺し合い」なんですね。
源氏は近親憎悪のサガが強いのか、源氏の中で殺し合いをして頼朝の家系は滅んでしまいましたが、平氏は平氏同士の争いはあまりしませんでした。というかみんな仲良しという感じでしたね。
ということで、私は平家が結構好きだったりします。
###
関連記事
-
-
日本のリストラは悪いリストラ
稼ぐ力: 「仕事がなくなる」時代の新しい働き方 大前 研一 小学館 2013-
-
-
なぜ日本だけがこの理不尽な世界で勝者になれるのか / 高橋洋一
なぜ日本だけがこの理不尽な世界で勝者になれるのか posted with am
-
-
サブプライム後のマネー経済入門 / 藤田 勉
サブプライム後のマネー経済入門 (Mainichi Business Books
-
-
「気づいた人」だけがおいしい思いをしてる! Facebook、LINE、Twitterの”本当の”活用法
「気づいた人」だけがおいしい思いをしてる! Facebook、LINE、Twitte
-
-
絶対つまずかないLinux超入門
絶対つまずかないLinux超入門 (日経BPパソコンベストムック) 日経Linu
-
-
なぜあの人は集中力があるのか―仕事も勉強もうまくいく48の具体例 / 中谷彰宏
なぜあの人は集中力があるのか―仕事も勉強もうまくいく48の具体例 中谷
-
-
金儲けのレシピ / 事業家bot
★★★★☆ 下のチャンネルで紹介されていたので、買ってみた。読んだ。面白かった。
-
-
農村起業家になる―地域資源を宝に変える6つの鉄則
農村起業家になる―地域資源を宝に変える6つの鉄則 posted with am
-
-
街角のタバコ屋はなぜ営業を続けられるのか? / 神樹 兵輔
街角のタバコ屋はなぜ営業を続けられるのか?―日常生活に密着した経済のしくみとカラ
- PREV
- 【アニメ】 ジョジョの奇妙な冒険 ストーンオーシャン
- NEXT
- 伝記を読むということ







