*

歴史の夜咄 / 司馬 遼太郎、 林屋 辰三郎 (2)

公開日: : 読書

歴史の夜咄 (小学館ライブラリー) 歴史の夜咄 (小学館ライブラリー)

司馬 遼太郎 林屋 辰三郎

小学館 1993-05

売り上げランキング : 541691

Amazonで詳しく見る

by G-Tools

★★★★☆(おもしろすぎ)

司馬遼太郎 さんと日本文化史の碩学 林屋辰三郎 さんとの対談集ですが、以前書いた記事「歴史の夜咄 / 司馬 遼太郎、 林屋 辰三郎 」で書き忘れたことがありました。

前回は最初の古代編のみの感想でしたが、それ以外の感嘆した点を挙げておきます。

足利義政は日本文化の父

東山時代になって支配階級の文化が民衆に広まったと書いてあります。

足利義政を支えた土豪(土倉)たちを介して京の商人に東山文化が広まったわけ。

政治的には無能だったが日本文化の父となったんですね。

大名は地主ではない

大名は地主ではなく、徴税権を持っていただけ。

個々の土地には大名ではない ○村X兵衛 とかいう地主がちゃんといたのです。

大名は土地の所有権は持っていなかった・・・徴税権の代わり警護の義務はあった(その意味で暴○団と同じ)。

江戸末期になり外国からの侵略にも備えなければならなくなり警護の義務が過大となり、明治維新で大名が喜んで県令(県知事)になったのももともと土地を持っていなかったから。

部下の侍たちには申し訳なかったでしょうが、大名家は内心喜んで消えていったとは!

滋賀の一の宮 建部神社

各県には一の宮というものがありまして、奈良時代の律令制で定められたものが多いです。

> 日本全国諸国一之宮(一宮、一ノ宮、一の宮)一覧表(リスト)

滋賀(近江国)の一の宮は 建部神社でして、祭神は 日本武尊 です。

父の景行天皇時代に近江に朝廷があったという伝説があり(知らなかった!)、息子の 日本武尊 の有名な諸国遠征は近江から始まったということで、この神社があるそうです。

大和にいたはずの崇神天皇の派遣した四道将軍も近江から出立しており、大和と近江に別々に朝廷、すなわち「南北朝」があったのでは、という説を林家さんは提唱しています。

サラリーマン発祥の地 吉備

部(べ)というのは当時としては進んだ職業集団で、朝鮮から渡ってきた渡来人が伝えました。

部民は報酬をもらって成果物を物納していたわけです。

渡来人が各地の開墾、開発に駆り出されたとき、農業にもこのシステムを導入し、鉄の鍬などを昼間のみ貸し与えて地元の農民を働かせて報酬を払っていたようです。

現代で言うと農業株式会社で働くサラリーマン(小作農や農奴ではなく)みたいな存在がすでにあったわけで、現代より進んでいたような?

その関係で戸籍を作ったのも吉備が最初ということです。・・・ひょっとしてマイナンバー制もあったかも?当時は同じ名前が多かっただろうから・・・

などなど、示唆に富んだ記述がいっぱいです。

###

関連記事

朝日リスク 暴走する報道権力が民主主義を壊す / 櫻井よしこ 花田紀凱 (2)

朝日リスク 暴走する報道権力が民主主義を壊す (産経セレクト S 9) pos

記事を読む

日本人はなぜ中国人、韓国人とこれほどまで違うのか / 黄文雄

日本人はなぜ中国人、韓国人とこれほどまで違うのか 黄文雄 徳間書店 2012-0

記事を読む

ムーン・ロスト / 星野 之宣

ムーン・ロスト (講談社漫画文庫 (ほ2-5)) 星野 之宣 講談社 2006

記事を読む

中国大破綻 / 宮崎正弘

中国大破綻 posted with amazlet at 18.11.16

記事を読む

謎とき古代日本列島 / 関裕二

★★★☆☆ 作家の関裕二さんの著作はたくさんあって1冊ずつ読むとたいへんで、間延びする

記事を読む

戦後経済史は嘘ばかり (PHP新書) / 高橋洋一 (2) 国際金融のトリレンマ

戦後経済史は嘘ばかり (PHP新書) 髙橋 洋一 PHP研究所 2016-01-

記事を読む

Golden Rule / ナポレンオン・ヒル

Golden Rule ゴールデン・ルール ナポレンオン・ヒル 田中 孝顕 き

記事を読む

インターネット通販「ふるほん文庫やさん」の社長が失踪

* 私も何回かお世話になった、インターネット通販の「ふるほん文庫やさん」の社長が失踪したと話題

記事を読む

普通の人が老後まで安心して暮らすためのお金の話 / 佐藤治彦 (2)

★★★☆☆ 2015年の本ですが、一般論なのでそんなに古いという感じはありません。

記事を読む

「文系バカ」が、日本をダメにする -なれど"数学バカ"が国難を救うか / 高橋洋一

「文系バカ」が、日本をダメにする -なれど"数学バカ"が国難を救うか (WAC

記事を読む

Message

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

2026/8/6 びわ湖花火大会

本日は大津港での花火大会。 いつもは出かけることを考えますが、最

浮世絵「名所江戸百景」復刻物語 / 東京伝統木版画工芸協会

★★★☆☆ 著者の東京伝統木版画工芸協会というのは浮世絵を復

封印された中国近現代史 / 宮脇淳子

★★★★☆ 亡き岡田英弘氏の妻である 宮脇淳子先生の著書。

三田市民病院の移転問題について

本日夕方 TV で三田市民病院の移転問題を扱っていました。 初耳

富嶽三十六景 沼津

こちらの作品ですが、「富嶽三十六景 沼津」とあります。葛飾北斎

→もっと見る

  • 2026年8月
     12
    3456789
    10111213141516
    17181920212223
    24252627282930
    31  
  • アクセスカウンター
PAGE TOP ↑