歴史の夜咄 / 司馬 遼太郎、 林屋 辰三郎
公開日:
:
最終更新日:2015/07/27
読書
![]() |
歴史の夜咄 (小学館ライブラリー)
司馬 遼太郎 林屋 辰三郎 小学館 1993-05 売り上げランキング : 541691 by G-Tools |
★★★★☆
司馬遼太郎 さんと日本文化史の碩学 林屋辰三郎 さんとの対談集。
最初の古代編のみを見ても、
- 世界史の中で日本だけが古代が遅くまで続いていた
- 稲の伝来は3ルート(華南⇒台湾⇒北九州、華南⇒韓半島⇒北九州、華北⇒韓半島⇒北九州)・・・台湾ルートが最大
- 蘇我氏は高句麗との繋がりが深かった(ひょっとして親族では?)
- 高句麗は当時武力のみならず、文化も非常に進んでいた
- 鉄は稲作からそんなに時をおかずに渡ってきた(そのころは韓半島の木をあらかた消費してしまっていた)
- 天智天皇(ほかの書では天武天皇?)が唐とつきあうときにナメラレないように歴史書を急いで作った・・・日本という国号も、天皇という称号も
- 難波の湊から世界最大の陵墓である仁徳天皇陵、迎賓館でもある四天王寺がよく見えた(これも勅使に対するハッタリの意味がある)
- 白村江での敗戦で日本に渡ってきた百済国民がおおがかりな渡来人の最後(高句麗滅亡の時もあったという説も)
- 渡来人のうち最初に来たものは秦氏のように近畿の内部の土地を与えられたが、後から来たものは遠方(関東など)の土地を与えられた・・・開拓移民のように彼らが荒れ地を開発した
などなど、示唆に富んだ記述が1ページに1つは出てくるので、知的興奮しすぎて困るのです。
関連記事
###
関連記事
-
-
信玄の呪縛 / 井沢 元彦
信玄の呪縛 (角川文庫) 井沢 元彦 by G-Tools
-
-
チョーク色のピープル / わたせせいぞう
チョーク色のピープル (角川文庫―わたせせいぞうコレクション) わたせ せいぞう
-
-
経済は感情で動く : はじめての行動経済学 / マッテオ・モッテルリーニ
★★★☆☆ 行動経済学の解説本で、我々がいかに非合理的な経済観念を持っているかを知らしめさ
-
-
一番売れてる月刊マネー誌ザイが作った「FX」入門 改訂版
★★★☆☆ ZAi 編集部と羊飼いさんが作った入門本。 内容は網羅的でなかなかい
-
-
クラシックアホラシー / 神沼 遼太郎
クラシックアホラシー 神沼 遼太郎 幻冬舎ルネッサンス 2008-02-13
-
-
アメリカ、中国、そして日本経済はこうなる / 日下公人 三橋貴明
アメリカ、中国、そして日本経済はこうなる (WAC BUNKO)日下公人 三橋貴
-
-
日本地図から歴史を読む方法―都市・街道・港・城跡…意外な日本史が見えてくる (KAWADE夢新書) / 武光誠
日本地図から歴史を読む方法―都市・街道・港・城跡…意外な日本史が見えてくる (KAW
-
-
逆説の日本史 18 幕末年代史編1 / 井沢 元彦
逆説の日本史 18 幕末年代史編1 井沢 元彦 小学館 2012-03-12
-
-
小次郎講師流 テクニカル指標を計算式から学び、その本質に迫る 真・チャート分析大全
小次郎講師流 テクニカル指標を計算式から学び、その本質に迫る 真・チャート分析大
-
-
朝日新聞がなくなる日 – “反権力ごっこ"とフェイクニュース / 新田哲史 宇佐美典也
朝日新聞がなくなる日 - “反権力ごっこ"とフェイクニュース - posted
- PREV
- BMW320 最初の車検
- NEXT
- サムソンの凋落







