2013年 大転換する世界 逆襲する日本 / 三橋貴明
2013年 大転換する世界 逆襲する日本
三橋貴明 徳間書店 2012-11-23 売り上げランキング : 54867 by G-Tools |
★★★★☆
2012年発売。
2013年はすでに昨年の話になってしまいましたが、2013年の日本経済を予見されています。
*
グローバリズムが資本主義を破壊することを示し、グローバリズムを称讚する新自由主義の危うさを指摘しています。
新自由主義を標榜する者たちが、経済の実情を知らずに己の利益のみを考える原理主義者たちであるということが曝露されています。まあ、だいたいあたってるような。
グローバリズムが資本主義に反するものであるので、ユーロ諸国の不幸はしばらく続きそうという予言をなさっています。矛盾を抱え込んだままでは進むべき道は見つからない・・・というか 探してもないからですね。
グローバリズムが資本主義に反するものであるので、現在の中国もそれにはまってしまい、流れ込んだ資金が国内市場が十分な大きさでない(格差が大きく中間層が少ないため)ために土地に流れ、バブルになってしまったとの説明はなるほど、ど思います。
中国の場合、地方自治体が国からもらった元国有地を売り払い、それを元手に発展してきたので、歯止めはなかなかきかなかったのでしょう。無料のものを売ってガンガン儲かるんだったら止められないでしょ。
デフレ化するアメリカは製造業を再び国内に戻さないともはや”ドル輸出”のみでは発展しようがなさそう、との指摘もごもっともです。
*
しかし、財務省の矛盾行動(増税やTPPに参加すればどんどん国内から雇用が失われて税収が減る)や評論家のバカ加減にもあきれます。評論家のほとんどはヒモつきで、自分の飼い主の都合のいいことしか言えないのでしょうがないですが。
*
安倍政権はデフレ対策にいろいろ手を打っており、その方向は正しいが、抵抗勢力のおかげでその規模が十分になっていかないおそれがあります。
デフレ対策には逆効果となる消費税増税は早すぎるので、国民は思い切り買い控えて消費税増税が間違いであったことを財務省に思い知らせてやるべきでしょう。
【目次】
第1章 激変する世界 狙われる日本経済
第2章 日本がグローバリズムの息の根を止める
第3章 ギリシャ発世界大恐慌が迫っている
第4章 2013年、ユーロが終焉する日
第5章 反日で壊滅する韓国と中国の経済
第6章 デフレ化するアメリカ経済の行方
第7章 日本経済の逆襲が始まる
###
関連記事
-
ニュースに騙されない!日本経済の真実 / 三橋 貴明
ニュースに騙されない! 日本経済の真実 三橋 貴明 日本文芸社 2013-0
-
春秋戦国激闘史 / 来村 多加史
春秋戦国激闘史 春秋戦国激闘史 (学研M文庫) 来村 多加史 学習研究社
-
金持ちになるための濃ゆい理論 / 上念 司 (1)
★★★☆☆ 上念司の新刊。 いつもフォローしているので、以前聞いたことが大半で
-
天気の不思議がわかる本 (広済堂文庫) / 嶋村 克, 山内 豊太郎
天気の不思議がわかる本 (広済堂文庫) 嶋村 克, 山内 豊太郎 廣済堂出版 2
-
消費と投資で人生を狂わすな / 小堺 桂悦郎
消費と投資で人生を狂わすな 小堺 桂悦郎 by G-Tools
-
「超一流」の整理術 / 中谷 彰宏
「超一流」の整理術 一流の常識を破る5「超一流」の整理術 中谷 彰宏
-
知的幸福の技術―自由な人生のための40の物語 / 橘 玲 (2)
★★★☆☆ 橘玲(たちばな あきら)の 「知的幸福の技術―自由な人生のための40の物語 (
-
奇跡のノート術 / 長崎快宏
★★★☆☆ 古い本ですが、手書きノートの作り方や効能が書いてあり、とても参考になりました。
-
中国大盗伝 / 駒田 信二
中国大盗伝 (ちくま文庫) 駒田 信二 筑摩書房 2000-04 売り上げランキ
-
億万長者には、なぜ口ベタが多いのか?
億万長者には、なぜ口ベタが多いのか?―話し方を超えた「人心掌握」術 ジー
- PREV
- 【謎の円盤】魅惑のスタンダード・ナンバー4 ピアノに魅せられて
- NEXT
- 横田義史くん逝く