夢を売る男 / 百田尚樹

夢を売る男 (幻冬舎文庫) 夢を売る男 (幻冬舎文庫)
百田 尚樹
幻冬舎 2015-04-03
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★★★★☆(ケツ割くほどの傑作かも)

自費出版ビジネスというアコギなものがあるのは昔から知っていました(京都四条通りの地下に古びた広告が今もあるはず)が、一般の出版に見せかけた限りなく自費出版に近い出版を行っている弱小出版社が舞台の小説。

輝かしい自分史を残したい退職後の男 や 根拠の無い自信だけのフリーター、ささやかな成功体験を発表したい主婦などの自己顕示欲の強いカモに 編集長が 出版費用の一部を自己負担させる話を持ちかける。

実際は売るための努力はほとんどしない(広告などうたない)ため、出版その他の経費はカモの払う費用内でおさまり、出版するだけで会社にはお金が入ってくる。

読者に売るのではなく、著者に売るビジネスなんです。

もちろん、ただの自費出版とは異なり ISBN コードもついてくるし、国会図書館にも納品されるので、カモ顧客は満足。

全国100店あまり(公称567店舗!)の本屋には実際に棚を買って自社の本を置いてもらっているのが、詐欺とは違うところ(実はクレーム対策)。

主人公の編集長が繰り出す小説家の悪口がスゴイ。

小説家というのは頭がおかしい奴らだの、売れないくせに文句を垂れるなだの、そんなに売れない自己満足な本を出したいのだったら自費出版すればいいとか、とにかく痛快。

その中には百田ナニガシという作家の悪口も入っていてケチョンケチョン。

クライマックスでは、よりアコギな出版社が出現し、それを潰していく過程がおもしろい。一つ間違えるとブーメランで自分がやられるのだが・・・

爆笑しながら読んでおりましたが、最後の1行でジーンと来ました。

どうしても本を出したい人は

それでも本が出したいという人は、初期費用0、在庫0で出版・販売ができる出版・製本サービス「中林製本所」がありますよ。

サイト内にてオンデマンドで本を販売し、売れた分を職人による手作業で製本、最終的に販売手数料を控除した売上額が手元に戻ってくるというスタイルを取っています。

もちろん慈善事業ではないので、売れる本しか手がけてくれないので、ここでも扱ってくれなければ自分で電子出版しましょう。

PDFファイルにして自分のウェブサイト(あるいは知人のサイト)で売ると費用はほとんどかかりません。

ハクをつけるあの ISBN コードはつきませんが、このコードは自分でも申請すれば取得する道はあるようです。

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