フリーランス女医は見た 医者の稼ぎ方 / 筒井冨美
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読書
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フリーランス女医は見た 医者の稼ぎ方 (光文社新書) 筒井 冨美 光文社 2017-01-17 売り上げランキング : 38729 Amazonで詳しく見る by G-Tools |
★★★★☆
フリーランス医師
著者は私より7つほど若い麻酔科女医で、2007年にフリーランスに転向したという経歴。
私は放射線科医ですが、2001年にフリーに転向したので、ちょうど同じような年齢(40歳代前半)で決心されたようですね。
私の場合は新研修医制度とは無関係に決心したのですが、著者の場合は新研修医制度が直接の原因だそうです。
この本では、医師なら誰でもできるバイト(当直、検診など)をしている医師はフリーター医師、専門技術で稼ぐ医師をフリーランス医師と定義しています。
新研修医制度
新研修医制度のおかげで大学病院の教授の権威は失墜し、厚生労働省の思惑どおりになったのですが、一番大切な時期を 2年間ものモラトリアムで過ごした研修医たちはいつまでたっても戦力にならない不安定な存在となり、大学病院やそれらに医師供給を頼っていた地方の病院が崩壊していくという悲喜劇が発生。
大学病院はなんとか医師を集めようと、ジッツの病院から中堅医師を呼び戻したり、●○教授(肩書だけ教授に見える;臨床教授など)という役職を新たに作ってそれをエサに人手をかき集めましたが、焼け石に水。
そして未熟な医師たちは医療を諦めて他業種に移ったり、健康診断や当直などのアルバイトで食いつなぐフリーター医師になったり、女医の場合はダンナ医師を見つけて専業主婦になったり。
そういう中で中堅のデキる医師たちに仕事が集中し、このままでは過労死か医療事故を起こすことをおそれて、専門的なスキルを売りにして腕一本で高額な報酬を得るフリーランス医師となっていくものも現れるようになりました。あの ドクターX の世界ですね。
爺医(じじい)と連呼
この本はホンネ、ホンネで綴られています。
従来の年功序列に守られて病院の中に働きもせずに巣食っている年配のローパフォーマンス医師や管理職医師を爺医(じじい)と呼び、この爺医を辞めさせることで、その分浮いた人件費を、仕事量に見合った報酬体系を作って実働してくれている勤務医に報いることが病院再生の方策(これだけではない)と説いています。
面白いっす。
目次
第1章 『白い巨塔』から『ドクターX』へ
第2章 医者になるのはいくらかかるか
第3章 医者と出世
第4章 医者の稼ぎ方
第5章 内側から見たフリーランス医師
第6章 これからの稼ぎ方
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