経済で読み解く豊臣秀吉 東アジアの貿易メカニズムを「貨幣制度」から検証する / 上念司
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最終更新日:2018/05/14
読書
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★★★★☆
上念さんの「経済で読み解く」シリーズの最新刊。
豊臣秀吉の経済センスはなかなかに優れていたが、とんでもない失敗があったと指摘されています。
それはコメを基軸通貨の一つにしたこと。
コメを通貨にするのは信長は禁止したのですが、秀吉が復活させて家康はコメを貨幣よりも重んじてしまった。
そのため江戸時代は大デフレ時代になり、冷害でコメの不作が続くと、食料である実体と貨幣の両方が不足して庶民は大層な痛手を負ったわけですね。
信長のように貨幣の使用(当時の貨幣は明より輸入)を推し進めていけば、自然に外交もさかんになり、海外情勢にも詳しくなり、朝鮮出兵もしなくてよかったかもしれません(朝鮮ではなくマニラやシンガポールを押さえるのが得策だそうです)。
秀吉が日本をランド・パワーの国からシー・パワーの国へとこの時期に変革させていたら、今のイギリス連邦と同じようなものが太平洋を中心にできていたかもしれません。
秀吉がああもポンコツにならなければ・・・と上念さんは繰り返し嘆いています。
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