心神喪失と心神耗弱

現代日本の問題集 (講談社現代新書)

現代日本の問題集 (講談社現代新書)

日垣 隆

講談社 2004-06-21

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2004年発売。ガッキィファイター日垣さんの本。

また続きですが、この本の第14章は心神喪失と心神耗弱について。

*

心神喪失と心神耗弱というのは精神医学の用語にはありません。 なんと刑法にしかないのです。ただし、心神喪失は刑事訴訟法にも存在しjます。

法律用語だったとは! 医学用語じゃないのね。

道理で精神科医が正しく診断できないわけです。 別の精神科医にかかればまた違う意見を言うわけです。

まあ、精神科医は一国一城の主のようなところがあり、自分の「哲学」に基づいて診断するようなところがあるのでよくあることですが。

病気というのは診断基準があって、それにそって自分のとった所見をあてはめていけば正しい診断ができるはずです。

しかし、診断基準がなく、法律で漠然と言葉の定義のようなものがあやふやに書いてあるわけです。

「心神耗弱とは~のような状態」???

これを医師はそれぞれの医学的見地にそって早のみこみして、たぶんこのような状況をいうのだと仮定して、それにあたるかどうか被検者を観察するわけです。

勘の悪い人ばかりで行う伝言ゲームのようなもので、曖昧な定義、不完全な解釈、不適切なあてはめ、被疑者の発現の真偽も疑わない純朴さ(普通、医師は患者の回答を信じ込むものです)が合わさって、とんでもない結論に至るのは当たり前だと思うのです。

鑑定にあたる精神科医はそのあたりのことをどこまで考えているのでしょうか。

*

さらに、刑法や刑事訴訟法の理念が誤解されている と指摘します。

加害者を守る意図で定められている概念ではないのに、いわゆる「人権」弁護士が最大限に悪用しているということです。

普通の人が殺人をおかした場合、相当慣れた人でないと、「心神を喪失」したような心境になるはずで、それをみな心神喪失にしてしまえば、殺人を容認してしまうことになります。

茶番ですね。

そもそも「人権派」という言葉が、加害者だけの人権を尊重し、被害者のそれは踏みにじる弁護士に冠せられていますが、基本的人権(生存権)は全ての人に認められている権利であり、その原則を無視している人がどうして人権派なのか・・・。

ちゃんとした精神疾患でないのなら心神喪失と心神耗弱という概念は抹殺すべきです。

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