モーツァルト ピアノ協奏曲「ジュノム」
*
ゼルキンのところでピアノ協奏曲でのカデンツァのことを書きましたが、書き忘れたことがあります。
*
2006年のラ・フォル・ジュルネはモーツァルト特集でした。
ラ・フォル・ジュルネがまだ東京でしか行われていないときです。
私はTVでしか観ていませんでしたが、ジャズピアニストの小曽根真がモーツァルトのピアノ協奏曲第9番「ジュノム」を弾くというので注目していました。
*
最初は普通でした。あっけないほど。
しかし、第1楽章のカデンツァが始った途端、一転して会場の空気が変わりました。というか凍りつきました。まったく聴きなれないメロディ。
おい、八っつぁん、これがモーツァルトかい?
小曽根さんのカデンツァはかなり長い時間続き、もう終わるのかどうなのか、それともほんとうに元に戻ってくるのかとオケの連中がどきどきしているのが、かわいそうなくらい伝わってきます。
指揮者も聴衆も困惑。 たぶんリハーサルとは全然違うモノを弾いているのでしょう。
長いカデンツァが終わり、モーツァルトの旋律に帰った途端、会場はほっと安堵の空気に包まれました。
アウフヘーベン・・・
当時先端のモーツァルトと現代先端のジャズカデンツァが高い次元で融合したのです。
カデンツァは第2楽章、第3楽章でも演奏され、終わったときにはブラボーの嵐。
*
いやぁ、カデンツァの醍醐味を知りました。 大昔はこういうのが普通だったんだろうな、と思います。
現代お行儀のいい予定調和のようなコンサートばかりなのはちょっと残念。
現代クラシックのピアニストたちは超絶技巧を持っていますが、このようなカデンツァで楽しませてくれることはほとんどない。
それじゃロボットと変わらないでしょう。
自作のカデンツァ、是非もっとやって欲しいと思います。
###
関連記事
-
-
Winter's Solstice / ウィンダム・ヒル
Winter's Solstice 1 Various Artists b
-
-
ピアノフォルテ 7 彩
* 例のピアノフォルテ(全10巻)の第7巻。 今回は近代の東欧、北欧、ロシアからの名作を
-
-
ドリーミー・ウィンター 〜もう一つの贈りもの〜 / 中村由利子
ドリーミー・ウィンター 〜もう一つの贈りもの〜 中村由利子 フォーライ
-
-
ルトスワフスキ:交響曲第3番 / シカゴ交響楽団&バレンボイム
ルトスワフスキ:交響曲第3番 シカゴ交響楽団 ダブリューイーエー・ジャパン 19
-
-
【謎の円盤】ブランデンブルク協奏曲
ブックオフで 250円で購入しました。 品番 HT-134。 タイトルは金文字で
-
-
a glorious life
* 「life with classical music」(クラシックのある暮らし)という
-
-
【謎の円盤】 ピアノ名曲小品集Vol.1
* CD番号:GL-504。定価表示なし。頒布ものか。 録音は 1965-66 年と古い
-
-
【謎の円盤】バッハ/ブランデンブルグ協奏曲第1.3.6番 ピノック&イングリッシュ・コンサート
DEUTSCHE GRAMMOPHON BEST 100 というシリーズの1枚。 なぜかア
-
-
ピアノ・ピュア~ホール・ニュー・ワールド / 加羽沢美濃
ピアノ・ピュア~ホール・ニュー・ワールド 加羽沢美濃 コロムビアミュージックエ






