体系化できる力
*
昔私がいたころの京大放射線科の画像診断セクションはすごい人が多かった・・・
研究分野としての臓器別専門医はいましたが、ほとんどのみなさんは generalist で、どんな症例に対してもすごい読影をしておられました。
generalist>specialist
という図式がちらついたものです。
*
すごい人はみんな体系化力とそれによって培われた「体系」を持っていたようです。
いろんな知識を自分なりの言葉に置き換えて、自らの「体系」に付け加えていく。
未熟者は枝葉末節の知識を 幹も枝もないところに貼り付けようとするので、さっぱり役に立たない変な知識の木になってしまうのです。
そして時間が経てばすぐに落ち葉になってしまいます。
幹と枝がしっかりしていると、接ぎ木でどんどん大きくしていけます。
つまり、体系ができていると 知識は相互に結びついてさらに強固な構造体になります。
*
体系ができていると、大きな間違いはしません。
自信を持って診断に臨めます。
まず、体系を身につけましょう。
そのためには いい教科書をじっくり読む、それが原点です。
###
関連記事
-
-
ゴーンの初期変化群 Ghon’s complex
ゴーンが出廷したとのニュースが街を賑わした昨日、セカンドオピニオンの患者さんが持ってきた胸部レントゲ
-
-
胸部レントゲンを読影していて「先生は胸部のCTも読めますか?」「えっ?」
* 以前アルバイトで、とある健診施設の胸部レントゲン写真の読影をしていたときのエピソード(以前
-
-
月刊インナーヴィジョン11月号
遠隔画像診断てれらじ庵:「月刊インナーヴィジョン11月号」 上記のブログにも書きましたが、
-
-
ReadingUpGrade!
* * * RadFan(放射線科医にとっての MacFan のような雑誌)の来月号の原稿
-
-
椎体辷りについてのまとめ
椎体辷り症についてのメモ 辷りの方向は、下の椎体に対して上の椎体が前後どちらかに辷るかを示
-
-
画像診断報告書のコピペ
画像診断報告書でのコピペ ある患者さんの画像診断の過去のレポートを他の医師が書いていて、今回同
-
-
仕事が楽しくなる読影端末
* とある某メーカさんに、以前から読影端末に付加して欲しい機能を要望しているのですが
-
-
【膝関節のMRI】 Cyclops病変
今日は久々に膝関節の MRI 診断の話。 前十字靭帯断裂術後に、前十字靭帯の腹側に「1つ目」の
-
-
RadFan12月号の拙稿
* 大したものでもないのですが、期間限定で以下の URL に置いておきます。 もし興味が
- PREV
- BOOKSCAN 2回目完了
- NEXT
- 書物のデジタル化