*

横静脈洞内のクモ膜顆粒

公開日: : 最終更新日:2026/07/13 画像診断

クモ膜顆粒(くも膜顆粒、パッキオーニ小体、arachnoid granulation)とは静脈洞に突出する桑の実のようなクモ膜の塊です。
ここから 髄液内のある種の成分が静脈に移行するわけです。

つまり、静脈洞のないところには見られません
後頭骨内の板間クモ膜瘤をクモ膜顆粒と呼んでいる人がいますが、間違いです。

当然ですが、横静脈洞内にもクモ膜顆粒が見られることがあります(下記の画像データの出典は不明)。

T2強調画像では右横静脈洞は flow void で無信号ですが、左横静脈洞は流速が遅いためか無信号にはなっていません。
FLAIR でも左横静脈洞はやや高信号になっています。
その中に突出したクモ膜に覆われたクモ膜下腔が クモ膜顆粒ということです。脳脊髄液と似通った信号を示します。

まとめ

  • クモ膜顆粒はクモ膜が静脈洞内に突出したもので、内部に脳脊髄液を含む
  • 脳脊髄液と似通った信号を示す
  • 静脈洞のないところには存在しない
  • 髄液から過剰な水分などを静脈に流すルートとなる
  • 横静脈洞内のクモ膜顆粒と後頭骨内の板間クモ膜瘤とは直接の関連はなし

関連記事

板間クモ膜瘤

###

 

 

 

関連記事

圧排と圧迫

* 画像診断の所見を書くときに、「圧排」と「圧迫」とをしっかり使い分ける方がいいと思います。

記事を読む

奴隷船とメイフラワー号

* 遠隔画像診断会社を2つ経験しました。 たとえて言えば、奴隷船とメイフラワー号。 *

記事を読む

mucor(ムコール)について

ムコール症という病名があります。 mucor(英語), Mucor(独語) というのはケカビ(

記事を読む

慢性の気管支炎

* 私は画像診断の所見によく 慢性の気管支炎 と書いたりします。 慢性気管支炎のことで

記事を読む

とあるファイル転送型遠隔画像診断システムの欠点

* だいたい仕事が終わったのに帰れません。 高槻遠隔画像診断センターにしかない遠隔画像診断シ

記事を読む

放射線科読影医の報酬

放射線科の仕事量は数十倍のオーダーで増えています 私が卒業した四半世紀前は MRI はまだ世になく

記事を読む

側頭筋付着部付近の線状の骨化?

ときどきこんなもの見ませんか? たまに見るんですが、側頭骨より浮いた一本の線状骨硬化(両側

記事を読む

メンバーの条件

* テラークのルールとしては、他のメンバーに迷惑をかけないという常識的な不文律があるくらいです

記事を読む

ばかげた遠隔画像診断システム(続き)

* 前回書いた遠隔画像診断システムですが、使用料金がかなり安いので結構導入されている方が多いも

記事を読む

ゴーンの初期変化群 Ghon’s complex

ゴーンが出廷したとのニュースが街を賑わした昨日、セカンドオピニオンの患者さんが持ってきた胸部レントゲ

記事を読む

Message

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

浮世絵「名所江戸百景」復刻物語 / 東京伝統木版画工芸協会

★★★☆☆ 東京伝統木版画工芸協会というのは浮世絵を復刻でき

封印された中国近現代史 / 宮脇淳子

★★★★☆ 亡き岡田英弘氏の妻である 宮脇淳子先生の著書。

三田市民病院の移転問題について

本日夕方 TV で三田市民病院の移転問題を扱っていました。 初耳

富嶽三十六景 沼津

こちらの作品ですが、「富嶽三十六景 沼津」とあります。葛飾北斎

【AI】ノイズレスリサーチ

ノイズレスリサーチという AI での検索方法があるというお話。

→もっと見る

  • 2026年8月
     12
    3456789
    10111213141516
    17181920212223
    24252627282930
    31  
  • アクセスカウンター
PAGE TOP ↑