腰椎の圧迫骨折には T1強調画像を
*
腰椎のMRI は多い時で一日に 15件くらい見ていますが、高齢者に多い圧迫骨折の時期判定に一番有用なのは T1強調矢状断像だと思っています。
最近の若い技師さんは、STIR が大好きなようで、矢状断も(横断像でさえも)STIR を撮ってくれます。
それで時間がなくなったからか T1強調画像 は一枚もないことがある。
STIR は画質が悪いので実際はほとんどありがた迷惑なんですね。
「なんでT1強調画像が1枚もないねん」
と叫ぶことがしばしば。
*
最低限、T2強調画像(矢状断、椎間レベルの横断像)、T1強調画像(矢状断)の3シリーズで、高齢者の圧迫骨折、椎間板ヘルニア、変形性脊椎症、椎間関節症、骨腫瘍などは十分に診断が可能なことが多いです。
STIR の感度は T1WI よりはいいので、微妙な骨傷(骨挫傷)の拾い上げにはいいと思いますが、そういうものはどうせ放置していても完治しますよね?
###
関連記事
-
-
アイディアは記憶から生まれる
* 新しいアイディアというものは すでにあるもの どうしの組み合わせから生まれます。 このすでに
-
-
原始舌下動脈遺残のMRA
* この10年間で3例目ですが、原始舌下動脈遺残です。 原始三叉動脈遺残はしょっち
-
-
遠隔画像診断のビジネスモデル(5)
ということで、ようやく遠隔画像診断サービス会社のビジネスモデルの話になりました。 * 遠
-
-
非クラウド型遠隔画像診断システムの落とし穴
* 何度も書いているので、耳タコでしょうが、それでも非クラウド型で起業してしまう人が結構おられ
-
-
画像診断雑記の更新 8例目
* * * 画像診断雑記、8例目をアップしました。 まあ、よくあるネタです。 興味がある人は
-
-
日中救急症例を受けられる体制 遠隔画像診断
* わたしは 2005年6月から昼間の遠隔画像診断センターを運営しています。 それまでは自宅
-
-
腓骨遠位の骨腫瘍? 青池嚢胞 Aoike’s cyst
* 先日、MRI の依頼で 60代の男性で、依頼書の検査目的の欄に 「単
-
-
エレファント・ウーマン
* アフリカゾウの群れは母系家族。 最年長のメスを頂点にその娘たち、孫娘たちで構成される。
- PREV
- Myソモサン・セッパ(6)の答え
- NEXT
- 【謎の円盤】 宗次郎 Ⅰ大黄河/雲を友として