*

索状影と索条影

公開日: : 最終更新日:2014/06/05 画像診断

よく、CT や MRI で「索条影」と書いてあるレポートがあります。

索条とは名詞で、麻・鋼を芯とし、針金をより合わせたもの数本をまきつけた綱ひものこと(三省堂の大辞林による)です。

 「索条影」と書けば、このスチールヒモそのものを示す陰影ということになり、「索条影あり」とはこのヒモが体内に異物として存在するということを意味します。

明らかにおかしいだろ。

つまり、索状影の間違いですね。

「索状」(形容動詞:「ひものような」の意味)の代わりに「索条」(名詞)と間違って書いてあるケースもあります。

「索条の構造」とか。

くどいけれど、人体内には「索状の構造」はあっても、「索条」そのものは特殊な場合を除き存在しません。

特別な場合とはたとえば、切れたワイヤーロープがはじけて飛んできて腹部に突き刺さり、ヘタに抜くと大出血するかもしれないから腹部に刺さったまま かつぎ込まれてきた患者のCTを撮った場合などです。この場合は「索条あり」と書いていいです。アーチファクトが強いでしょうから、ほんとうに索条の構造が CT で見えるとは思えませんが。

ご注意を。

###

関連記事

画像診断管理加算バブルの崩壊の影響(3)

前回はこちら⇒ 画像診断管理加算バブルの崩壊の影響(2) 地方の中核病院の場合 画像診断管理加

記事を読む

シェーマ中のアノーテーション(矢印)の色

画像診断の報告書で、シェーマ中の矢印の色は何色でもいいと思います。黒はまずいと思いますけど。

記事を読む

自信がないので独立しない?

* この前のテラークの飲み会での話題。 実力のある人や、病院では十分力を発揮できないで悩んで

記事を読む

これから遠隔画像診断を始める人のために

2010.12.18    本日、大阪で行われたイーサイトヘルスケア社主催のクラウド型遠隔画

記事を読む

個人ベースの遠隔画像診断

以前、別のブログ「遠隔画像診断てれらじ庵(独立企業ブログ)」で、 画像診断医と顧客病院側の双方

記事を読む

RadFan12月号の拙稿

* 大したものでもないのですが、期間限定で以下の URL に置いておきます。 もし興味が

記事を読む

画像診断雑記更新す

* * * 画像診断雑記、7例目をアップしました。 興味がある人はどうぞ。 * * *

記事を読む

非クラウド型遠隔画像診断システムの落とし穴

* 何度も書いているので、耳タコでしょうが、それでも非クラウド型で起業してしまう人が結構おられ

記事を読む

遠隔画像診断で画像診断管理加算はとれません というか とってはダメです(2)

* 今度の診療報酬改訂で、 「遠隔画像診断の企業を利用していると画像診断管理加算はとれません

記事を読む

脳・脊髄の連想画像診断−画像に見えないものを診る / 森 墾

脳・脊髄の連想画像診断−画像に見えないものを診る 森 墾 メジカルビュ

記事を読む

おとなの大盛りカレー

おとなの大盛りカレー レストラ

55年ぶりの大阪万博

本日、55年ぶりの大阪万博に行ってきました。 第一回目は 1970年

さんきゅうべりーまっち

今朝の TV 番組で、ある女性が子ども2人を育てるのに産休、育休を活用

大学院生医師

「日本年金機構からのお尋ね」のところで書いたのですが、 >福徳医

日本年金機構からのお尋ね

先日、日本年金機構からのお尋ねなる封書が来ていました。 私の過去

→もっと見る

  • アクセスカウンター
PAGE TOP ↑