PET/CT検査の保険適応について
平成22年4月より、PET/CT(ポジトロン断層・コンピューター断層複合撮影)の適用疾患が変更になりました。
適用疾患が拡大し、早期胃癌を除く全ての悪性腫瘍が適用となりました。
ただし、以前は『肺癌・乳癌・大腸癌・頭頸部癌・膵癌』の良悪鑑別が適用でしたが、今回の改定からは良悪鑑別(疑い)は全て適用外となります。
この前聞いた話ですが、「肺癌」という診断名で全身の PET/CT を撮っていたが、CT を見るとまん丸な腫瘤で内部に脂肪濃度の部分がある・・・
こりゃ過誤腫でしょ。どこが肺癌?
案の定、PET では異常なしとのこと。
これは主治医が肺癌という診断を下してステージ判定のために PET をオーダーしたのか、相変わらず肺癌かどうかわからないがとりあえずオーダーしたのか、どちらなんでしょうね。
前者なら「もっとちゃんとCTの読影をしろよ」ですし、後者なら適応外になったのをご存じない可能性があります。
PET で 6mCi ほど注射したら 2.2億ベクレルの内部被曝を与えるわけで、1kg のコウナゴに数百ベクレルの放射能が含まれているだけで大騒ぎになる今の今では患者同盟につるし上げられかねませんよ>主治医
***
関連記事
-
胸部レントゲンを読影していて「先生は胸部のCTも読めますか?」「えっ?」
* 以前アルバイトで、とある健診施設の胸部レントゲン写真の読影をしていたときのエピソード(以前
-
ひどい遠隔画像診断システム
P■■社(イーサイトでもドクターネットでも医知悟でもありません)の遠隔画像診断端末が高槻
-
甲状腺と前立腺は1つです
* よく、依頼用紙に「左甲状腺に・・・」とか「右前立腺に・・・」とか書いてあるんですが、甲状腺
-
テラーク関連遠隔画像診断の年末年始予定
* 顧客の方には契約会社からそれぞれ通知がいくかと思いますが、 12/29(土)~1/3(木
-
臨床画像 2021年12月増刊号 Vol.37 No.14 「これだけは見逃したくない重要救急病態の画像診断」
「臨床画像」という雑誌の 2021年12月増刊号です。 広告を除くと 100ページあり
-
遠隔画像診断 / サーバーの管理
* 遠隔画像診断サービスを自分で行う場合ですが、 サーバーの管理が大変そう というご質
-
遠隔画像診断の起業の心得その2
「勤務医根性を捨てろ」とお話しました。 「何時間勤務したから報酬はこれくら
-
画像診断管理加算2の悲劇
以前聞いた話ですが、とある都市の公立病院で常勤の放射線科医を1人雇っていました。 病院はこれを
-
【遠隔画像診断】 夜間の救急対応
久々に遠隔画像診断ネタです。 夜間の救急対応は私のところ(LLPテラーク&ラドアシスト
- PREV
- MediaEspresso での MP4 化(続き2)
- NEXT
- また休刊