お金をたくさん稼ぐには。 / 日下公人
公開日:
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最終更新日:2023/04/30
読書
日下公人という人はよく名前は見ますが、どういう人なのかあまり興味がなく存じあげませんでした。
ただの大学院教授かと思っていたら実務畑出身のビジネスマンだったんですね。
お金のことについて幅広く、ソフトな語り口で自説を述べておられます。
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リンカーンが「大統領になったときよりタバーン(飲み屋)のオーナーになったときのほうが嬉しかった」と自叙伝に書いていたとか。
タバーンのオーナーになると客に自由にクーポンを発行できるからだそうで、「自前通貨」を発行できる立場というのはかなり名誉なことであったらしいです。
仮想通貨を発行したものの大暴落して海外逃亡した今どきのヤカラとは違うみたいですね。
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「自分の能力を発揮できる職業に就きたい」と思うのは間違いだそう。
就業前の個人の能力なんてたいしたものではなく、仕事の能力は職業に就いてから自分で開発するものでなければ他者とは違う自分の財産にはならないとか。
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英語の rich の意味は不労所得がたくさんあることだそう。
自分で働いて大金を稼いだだけでは rich とは言わない。ようはフローではなくストックだということですね。
ただし、ストックがたくさんあっても、うまく投資できずに配当所得を得てないとだめというところもミソですね。
- 年収1億円のTVタレントだけど税金含めて毎年1億円が出ていく人
- 年収3千万円の高給サラリーマンだけど忙しすぎて余ったお金は銀行に預けたままにしている人
- 家賃年収3百万円だけどそれで暮らせているおばあちゃん
だと、3だけが rich ということになりますね。
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世界銀行は「借りたお金を期日までにほんとに返すのは日本くらい」と書いているとか。
そう言われれば、返す気のない国ほど「貸せ貸せ」と言うし、「そろそろ返せ」というと「この前●兆円借してくれたから今度はその倍貸せ」と言ってくる国が多いですね。
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などなど、専門バカの経済学教授からは聞けないようなマットウなお話が聞けます。
あ、この本を読んでも「お金をたくさん稼ぐ」ようにはなれないと思います。
「お金をたくさん稼」がなくても平気なようにはなれるかもしれません。
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