*

脳・脊髄の連想画像診断−画像に見えないものを診る / 森 墾

公開日: : 最終更新日:2014/03/24 医療, 画像診断, 読書

脳・脊髄の連想画像診断−画像に見えないものを診る

脳・脊髄の連想画像診断−画像に見えないものを診る

森 墾

メジカルビュー社 2013-04-12

売り上げランキング : 91771

Amazonで詳しく見る by G-Tools

画像診断の教科書ですが、2人の研修医と指導医が繰り広げる「無礼講」的カンファレンス形式の文体がおもしろいです。

実践編基礎と実践編応用、読影基礎編の3章からなり、それぞれが1冊の本のような感じで独立しています。

実践編基礎は MRI の基礎、実践編応用は神経疾患の提示、読影基礎編はかなり思想的な内容。

著者は東大放射線科の森先生で、私より一回り以上若い人ですが、ご自分がモデルと思われる指導医は「毛が薄い」という設定のようです。

モリというのは朝鮮語で「頭髪」のことですから、それにかけたのかもしれません。

ただの偶然かもしれませんが。 ラテン語のモリ(死)にかけると、ブラックジャックに出てくるDr.キリコのような人物設定になったかもしれません。

実践編基礎は初学者向け。

実践編応用は脳脊髄の症例ですが、どちらかというと他の臓器がご専門の人に読んでほしい。もちろん、初学者にも。 脳脊髄の読影のおもしろさが伝わってきます。

p.160 のタイトルの remote cerebellar hemorrhage が remote cerebellar atrophy と誤植になっているのは惜しいですけどね。

第3章の読影基礎編は言語学やら論理学やら出てきて、大学生時代にソシュールやらレヴィ=ストロースやら読んで頭の痛くなった私でも なんとか最後まで読め、結構ためになりました。

それにしても、下野太郎症候群(著者の造語)という言葉があるとは知りませんでした。

アメリカの放射線科医の使う「シマウマ・リスト」というのがよく出てきますが、あれはアフリカからの留学生に教えるときはどう言うんですかね。

###

関連記事

「中国大恐慌」以後の世界と日本 :各国に広まるチャイナショックの現実と今後 / 宮崎正弘

「中国大恐慌」以後の世界と日本 :各国に広まるチャイナショックの現実と今後 p

記事を読む

三浦半島記 街道をゆく 42 / 司馬遼太郎 (2)

街道をゆく (42) (朝日文庫) 司馬 遼太郎 朝日新聞社 1997-12-0

記事を読む

こんな○○は××だ!― 鉄拳作品集

こんな○○は××だ!―鉄拳作品集 鉄拳 扶桑社 2002-08 売り

記事を読む

FX MACD+フィボナッチ勝率アップの法則 / 平田 啓 (2)

FXチャート分析 マスターブック FX MACD+フィボナッチ勝率アップの法則

記事を読む

遠隔画像診断料(保険における診療報酬)

質問が多いので解説しておきます(画像診断管理加算とは違うのですが、少し関連しているので混同しやす

記事を読む

スーチー女史は善人か / 高山 正之

変見自在 スーチー女史は善人か (新潮文庫) posted with amaz

記事を読む

世界のお金持ちが実践するお金の増やし方 / 高橋ダン

★★★☆☆ Youtube でも発信している高橋ダンの本。 この人の声はあまり好

記事を読む

「民」食った最悪の輩

「民」食う人びと 「民」食う人びと―新・日本官僚白書 佐高 信 by

記事を読む

しびれるブランドを作ろう / 中谷 彰宏

しびれるブランドを作ろう しびれるブランドを作ろう―顧客満足の具体例60 中谷

記事を読む

iliac wing sign

The iliac wing sign / 骨盤外傷のサイン

T2WI 前額断像[/caption] 上の画像は左恥骨体部骨折の症例の急性期の T

記事を読む

FEPI / REX ファング&イノベーション・エクイティ・プレミアム・インカムETF

今日は REX社の高配当ETF の残りの1つである、FEPI(REX

初期の遠隔画像診断

私は遠隔画像診断を 1997年頃より始めました。 28年も前やないか

【FX】東京仲値トレード(2)

以前にも書いたのですが、東京仲値トレード という有名なトレード法があり

SPHY(SPDR ポートフォリオ・ハイ・イールド債ETF)

SPDR ポートフォリオ・ハイ・イールド債ETF(略称 SPHY)とい

アメリカ株逝く・・・あれっ?

今日は週明けの月曜日。 先週金曜日に大事件がありました。 アメ

→もっと見る

  • 2025年8月
     123
    45678910
    11121314151617
    18192021222324
    25262728293031
  • アクセスカウンター
PAGE TOP ↑